コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

第16話:CHICKEN HEART!! ( No.46 )
日時: 2010/06/25 22:46
名前: @遮犬@ (ID: SmzuliUF)

耳がキーンってなってる。さっきの稀穂さんのハレハレ○カイでもかなり生徒は盛り上がっていた。

確かに上手かった。そこでの点数は100点に近いだろう。テンションも皆高かった。

ていうかコイツら自分の部活動はどうしてんだろう?

まあいい。そんなことはおいといてだな・・・。えーと、つまり、ようやく夕姫が

オリジナル曲を歌うのだ。にしても結構声は小学生とか中学生っぽい夕姫はどんな歌声を発するのだろう?

「それじゃー!いっくよー!!テンションノリノリでいこー!!みんなー!Aer You READY!?」

「イェエエエエイ!!!!」さすがに美少女のみで歌うだけあってかなりの声援。

女子のほうからの支持は椿で保っているようだ。・・・結構完璧集団かもな、人気に対しては。

「よーしいくよー!1!2!1,2,3,4!!」

俺は静かに夕姫の歌声を聞くことにした。すまない皆さん。どうやら真面目なようだ。今回ばかりは。

「いつもどおりの坂道を、君と歩く。こんな日々がずっと続けばだなんて・・・思っていた。
いつか突然、君がいなくなるかもしれないって、とても怖くて、悲しくて、叫びたくて。
君の手を握りしめた。

この切なさにその温もりが、冷たくなっていて、一人この空、見上げることも、君を思い出して。
しつこく小さく纏わりつく私を守るかのような白い雪。君も今この雪を見て、また空を見上げてるかな?

大好きになることが怖くて、臆病だからこそ踏み込めないそんな私はCHICKEN HEART!」

・・・・なんていうか・・・かなり上手い。いや、それよりも・・・アナタ誰ですか?というほどの声を出している

声だけ聞くととても夕姫とは思えない。歌手が歌っているような感じだった。

歌詞と違って音楽がまたノリノリ系っていう・・・。

観客みんなやばいな。さっきの稀穂さんのカケラも見えないほどの盛り上がり。まあ何せパクリだからな。

稀穂さんの表情ものすごく悔しそうだった。ま、残念ですが・・・俺たちの勝ちですね、これは。

ほら、見てみろよ。みんな笑顔だ。俺も・・・こんな居場所が・・・。

楽しそうに笑いながら、飛び跳ねながら歌っている夕姫を見ているとこっちまで笑ってしまっていた。

〜決闘終了〜

「くっ・・・!か、完敗だわっ!」

ちゃっかりと夕姫は歌の終わりに暴風警報をよろしく!と支持率アップ計っていた。

「ふふん♪ひれ伏せ!ひれ伏しなさい!オーッホッホッホッホッ!!」

なんか夕姫のキャラが違ってきてねぇか?だんだんキャラ崩壊してんぞー夕姫。

「なら・・・私達の生徒会、バニラエッセンスもあなたたちの配下になるのね・・・」

「え?イラネ」夕姫はアッサリと言い放った。

「はぃいいい!!?プロに入れるほどの実力を持っているギターリストさんなどもいるのにっ!」

「ううん。そんなんじゃないのっ!プロとか関係なくっ!今を私は楽しめればいいからっ!だから私は生徒会、暴風警報のメンバーのみんなと頑張るの」

「・・・・っ!」稀穂さんは言葉に出ないほどの衝撃を受けたみたいである。

夕姫のいいところはこういうところだからな。未来とか後先のことよりも目先のことを楽しむ。

こんな前向きだからこそ俺のほかの生徒会メンバーも夕姫についていったかもしれない。

俺は少し笑ってその場をずっと見ていた。

その翌日・・・・

「紹介するねー!今日から暴風警報のサークルに入ることになった、鷺ノ院 稀穂よっ!」

ということになった。いやぁ・・・まあなんとなく想像は出来ていたような気もするんだがな・・・。

これ以上美少女が増えたら俺はどうなるんだっつーの!!

「私が入ったら、ま、天下をとれますわね!」

「あーそんなこというのかぁーあんなに入れてくださいってこびってきたくせに」

「っ!!ち、違いますわっ!誤解ですわっ!誤解っ!!アレは冗談ですわっ!」

「ならそんな大口叩かないことだね・・・全ての権限は私にあるのだからっ!」

夕姫は勝ち誇った顔をし、稀穂は悔しそうに夕姫とにらみ合っている。

「ふぅ・・・厄介事がまた増えたのか・・・」

ま、これもまたいいかな。臆病者は干渉しないほうがいいんだ。

俺たちはついに季節が夏へと差し掛かってくることになる。