コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- 第19話:探偵椎と冴えない男〜前編〜 ( No.69 )
- 日時: 2010/06/27 12:20
- 名前: 遮犬 (ID: SmzuliUF)
と、いうことで。俺は今、誰だか名前も知らない生徒の後をつけている。もちろん椎と一緒にだ。
「いやっ!まてっ!なんで俺まで一緒につけなきゃならん!」
「・・・静かに」無表情で睨むものだからビビって仕方がない。コイツのオーラはすげぇな・・・。
「お前さ、そういえば一年だろ?なんで探偵部の部長に?」
「頼まれた」
「へ?」
この野郎のつぎはぎの言葉だといくらたってもなかなか理解できそうにないので俺がまとめておくとだな。
コヤツ、道端で探偵部の元部長の人に中学3年の下校してる途中、
「き、君っ!探偵部の部長にならないか!?」といわれてそしてここに入って部長になったんだとか・・・。
と、ここまで。
「バカじゃねぇの!!?それでこの学校選んだのかよっ!!?」
「・・・悪い?」
「悪いもクソもお前自分の行きたかった高校なかったのかよっ!?」
ていうか誘った元探偵部の部長もどうかしてる。見知らぬ中学生に頼むなんて・・・他人から見ると変態だ。
「無かった」
「はぁ・・・ま、いいけど・・・・おっと、あの生徒見失っちまうぞ?」
俺がそういうと椎は・・・何をしたと思います?
1、追いかける。 2、石をぶつける。 3、タックルする。 4、ゴジラになる。 5、マサイ族になる
どれだと思う?俺はまあ1だと思ったよ。そりゃ一番の選択肢がコレしかないもんねぇ!?
だが違った。椎は・・・なんとっ!
タックルしました。
よ、よかった・・・4とか5じゃなくて・・・ではなくてだなっ!
「何してんだぁああああああ!!!!」
「・・・追いかけてたら腹が立った」
「理不尽な理由で他人にタックルすんなっ!」てかコイツ、探偵部なんてほど遠いんじゃないか?
「だって、この生徒は禁忌を犯した」
「禁忌ってなんだよっ!人体練成したんじゃあるまいし・・・」
「した」
「したのかよっ!!」この生徒ものすげぇええ!!!人体練成したことあんのかよっ!!
「嘘に決まってる」
「そりゃそうだろうな。うん」俺は平静を保つので精一杯だった。手が拳を作っていたが。
「い、一体何なんですかっ!」先ほど椎がタックルした眼鏡少年が俺に言う。いや、俺に言うなよ。
「ある人から頼まれてきた」
「なっ、なんのためにっ!」
すると椎はすかさず眼鏡少年のカバンの中から長方形のものを取り出す。
「そっそれはっ!僕のパパ○ヤ鈴木の人生ゲームっ!!」
「何ソレっ!!?やってみてぇえ!!」俺だけ興奮してしまっていた。だって、題名が・・・。
「これを奪還しにきた」
「そ、そんな・・・」
かわいそうにな、お前もやりたかっただろうな、○パイヤ鈴木の人生ゲーム。俺も少しばかりやりたい。
「仕事、終了」
「これで終わりなのか?」
「後はこれを届けるだけ」
「依頼したやつの顔がみたいな・・・」
「依頼成功のところを見せて、探偵部に興味を持ってもらう」
「あぁ、そういう手口か。・・・てか俺関係なくねっ!?」
さぁ、まだ少しばかりこの探偵は続きます。