コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- 第21話:校内に民族なんでいる? ( No.83 )
- 日時: 2010/06/28 19:45
- 名前: @遮犬@ (ID: SmzuliUF)
今、生徒会室は音楽的である。そう、サークル活動中。
「やけに熱入ってるな・・・」
「当たり前じゃないっ!もうすぐ夏の文化祭だもの!用意しないとダメだものっ!」
「なんでいきなりど○ぶつの森のたぬ○ちみたいな語尾になってんだっ!あぁ、文化祭があるからか・・・」
この時雨咲高校はやたら余裕があるのか、それともタダ単に暇で文化祭が夏と秋にある。
それは本当に暇だからじゃなくて・・・ご存知のように生徒会がたくさんこの高校にはある。
それうえに人気投票を行うらしいのだった。かくして、『生徒会人気グランプリ』。
「そんで今必死こいてやってるわけだ・・・」他人事のようにいう俺。
夕姫はギターに熱中しているため、話ができない。・・・暇だな。誰かを話しかけておちょくってやる
まず見つけたのが鈴音ちゃんだった。
「鈴音ちゃん、何してるの?」
「何してるのって・・・そりゃあ!プレステ3かXBOX360のどっちを買うか迷ってんですよっ!」
「今それ悩んでんの!?周りとやってることと全く合ってないよねぇ!?」
「合ってますっ!奏君にバカにされると余計ムカムカして金属バットを・・・愛でるぐらいムカつくんです」
「愛でちゃうんだっ!!愛でちゃダメだろっ!!そこは折るとかそういう選択肢があったよね!?」
「金属バット・・・そうだ!京都へ行こう!」
「関係性ゼロだよねっ!?関連性ゼロにも甚だしいよっ!」
おちょくろうと思って近づいたつもりが逆におちょくられてる気がする・・・。さぁ、次いってみよー!
次のターゲットは・・・稀穂さんだ。
「こんにちは、稀穂さん」
「あら・・・冴えない男ランキング断トツ一位の奏君じゃありませんの」
「そんなランキングあるんですかっ!?しかも断トツっ!!」
やばいやばい・・・稀穂さんも稀穂さんでなかなかやりおるようだな・・・だがしかしっ!
「そうなんですよー、冴えないんです。いくらたっても。稀穂さんのように目立つようになりたいんです」
「んっ・・・そ、そうなの?」お、少し動揺してる動揺してる。何か優越感すら感じられる顔してるな。
「えぇ、なのでどうやったらそんな”目立つ”ような顔になれるのか教えてください」
綺麗とはいってないからな・・・目立つだから。さぁ、どういう返答をー・・・
「アボガドを顔にたたきつけるのですわ」
「まさかのアンサー!!驚いたー!アボガドはないでしょっ!」いや、そういう問題でもないのだが。
「すると私のように・・・いえ、他の誰かのように”目立つ”顔になりますわよ(ニコッ)」
クソッ!なかなかの強敵だった・・・まさか感づいていたとはな・・・。次いくか。
次のターゲットは・・・紗希か。
「よっ、紗希。・・・何してんだ?」
「ん・・・?あぁ、ボロ雑巾か。気安く私に話しかけるなんて・・・鳥肌がっ!」
「そこまで毛嫌いしなくてもっ!・・・それよりっ!ソレ、なんだよっ!」
「知らないの?パパ○ヤ鈴木の人生ゲームよ?」
「知ってるっ!!知ってる自分が悲しいっ!だけど気になるっ!どんなんなんだっ!?」
生徒会室で何をしているとかゲームは持ってきて良いのかとかおかまいなく!(会長すら菓子持ってきてる)
「これはもう・・・神ゲーというしかないわね」
「そこまでのシロモノなのかっ!ますます気になるっ!少しやらしてくれないか?」
「ダメよ。私だってやりはじめたところなんだから」そういって画面まで見せてくれない。チクショォ・・無念。
ただ音声で『ボンバヘッ!!』と聞こえてくるのが連続してある。めちゃくちゃ気になる。
最後は・・・日向さん・・・はっと・・・あ、ダメだ。キーボードいじっててキャラ崩壊してる。
にしてもキーボードでよく某アニソンが弾けるものだ。さすがは日向さんといったところか。
「ふぅ・・・」暇だな・・・外にでも出かけるか。
普通ここはギターの練習か何かをしなくちゃいけないのだが。ギターが足りないという事実があり、
俺だけ楽器なしなのである。てか練習しないんだったら鈴音ちゃんとか紗希もかしてくれりゃあいいのに。
ということで俺は外を出た。とりあえず・・・食堂とかいくかな・・・っと。
数分後・・・。食堂に無事着いた俺は信じられないものを見る。
「・・・アレってどこかの民族の方?」
俺の目の前には黒い肌の民族のような方がアイスクリームを受け取りながら、
「マッサムゾッ!ウンドリャアア!!」と叫んでいる。マッサムゾッ!ってなんだ。
何か変なのが校内にいていいのか?校長もおおらかすぎだろ。校内に民族入れるなんて。
「マッサムゾッ!マッサムゾッ!マッサムゾゥウウウ!!!」怖い怖い怖い怖い!!やけに怖いっ!!
そして民族の手に握られていたソフトクリームがぶっ飛ぶっ!何が気に食わなかったんだっ!!
「チクショォオオオオオ!!!!」案の定俺はソレを避けきれずにぶち当たってしまった。
「さ、最悪だ・・・・またおばさんクリーニングにいかないといけない・・・のか・・・・」
ガックリとうなだれた。そりゃそうだ・・・あのクリーニングにはモンハーでいうティガ○ックスいる。
「いやーすまなかったなっ!少年!」民族が話しかけてきた。
「あはは・・・いえ、だ、大丈夫です」ちゃんと話せるんじゃねぇか・・・ソフトクリームに何でキレたんだよ
「ま、少年っ!気にするな」
「はは・・・ですね」俺は返す気力もない。
「あの・・・」
「はは・・・ですね」・・・ん?なんか違う人が声をかけてきたような・・・。
声のしたほうを見ると銀色の瞳に水色のショートヘアの女の子がいた。
「どうかしたんですか?」
「へ・・・?あ、いや。みんぞ・・・」いやいや、初めて会った人に民族がアイスクリームかけてきたなんて・・・
いえるかっ!!!!!
「え〜と・・・アイスクリームこぼしちゃったんです・・・」
「あ〜そうなんだ♪じゃあなんとかしてあげるよっ☆」
えらくテンションの高い女の子だな・・・。
「いいクリーニング屋さん知ってるからっ♪」
「あぁ、それはどうも・・・えと・・・名前は・・・?」
するとニコッと笑いその女の子は答えた。
「ボクは陛砥 翠憐(へいと すいれん)!よろしくぅ♪」難しい名前だ。覚えるのに苦労しそうだな・・・。
「えっとー・・・」俺の顔を陛砥が見つめてくる。あぁ、俺の名前か。
「俺は篠原 奏。一応、暴風警報っていう生徒会の副会長やってる」
「へぇ〜☆生徒会入ってるんだ♪」そんなこんなで色々と教えてもらい、
「それじゃあ!またねっ!奏!」いつしか呼びつけで呼ばれるようになった。まあいいけどな。
「さて・・・俺はこの制服、どうしようか?」とある夏にさしかかる日の出来事であった。