コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

第4話:偽りと嘘の自分 ( No.9 )
日時: 2010/08/11 16:29
名前: @遮犬@ (ID: PboQKwPw)

「ズズズー・・・」俺はお茶をすする。ひとまず落ち着く。とりあえず室内を見渡してみる。

誰もいない。

「・・・ふぅ。あいつら・・・真面目にやる気あんのかな・・・」

天井を見上げながらムカムカしてった。

放課後が始まってからもう30〜40分は経つ。きてもいい頃のはず。

有紀さんだけは二年生ということらしいので遅くなっても結構納得できるが・・・。

「あまり遅くねぇか・・・?」

カッチコッチと時計の音のみが室内を包んでいる。

「・・・・なんか怖くなってきたな・・・この静けさ」

昨日の騒がしい生徒会室と比べ、全くの静けさを表している。

「できたぁああああああ!!!!!」「うおぉおおおおおおおおおお!!!!!」

いきなり夕姫が生徒会室へと突入してきた。

「隊長!ミッションコンプリートして参りましたぁ!」

「俺は隊長でもなんでもない!目ぇ覚ませ!」

「そんなことより・・・これを見なさいっ!!」

「ん?・・・これは」

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〜生徒会:暴風警報(騒いで悪いかコノヤロー)の規則〜

1、とにかく笑おう!笑えば後はなんとかなるでしょっ!

2、平和?NONNON!全員で盛り上がってこそ生徒会でしょ!

3、お前らぁああ!Are you ready??(準備はいい?)

4、敵を壊滅せよ

5、世界は私中心で回ってるのだと思うわっ!

6、命?・・・くだらない!私が創り上げてみせるわぁあ!!アーッハハハハハハ!!!!

7、緑茶、どうぞ。・・・え?女の子?僕が?違いますよ、男ですよ(笑)

8、ゆ、幽霊じゃないです!!あ、アナタたちなんて!別に生徒会を支持して欲しく、ないんだからっ!

9、うはぁああああああい!!!

10、暴風警報!私達の時代を見過ごすなっ!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

という雑文が書き下されていた。

「えーと・・・まず、どこから突っ込もうか・・・?」

「どうっ!完璧でしょう!!」

ブチッ、と俺の脳内から血管が千切れる音がしたような気がした。

「まずお前ぇええ!!三番目ぐらいからやる気絶対失せただろっ!一番目からふざけてたけど!
度合いいきなり上がったわっ!!」

「え?そんなつもりないけど・・・」

「そんなつもりでないお前が俺は怖いっ!それにっ!4番目の指令はなんだよこれっ!
敵壊滅する意味がわかりかねますけどっ?!」

「いやぁ・・・これは自らの煩悩を打ち消せって意味で書いたんだけど・・・」

「回りくどいわっ!敵を殲滅せよってお前、普通に見たらメ○ル・ギアみたいな感じに思えちゃうだろ!」

「あぁ、面白いよねー○タル・ギア。私好きだよー」

「きいてねぇえええ!!!それにっ!5番目から絶対お前生徒会メンバーの言葉書いてるよねぇ!?
しかも言ってもない言葉!!」

「あぁ!最後ぐらいはみんなの言葉書いといたほうがいいかなぁーって思ったから・・・ダメ?」

「ダメに決まってんだろっ!!多分有紀さんの言葉だと思うけどあの人の言葉だけ何故か
異様にブラックだよ!!決して有紀さんはそう見えるだけであってもっと心穏やかだといいたい!」

「で、でも他の言葉ならいいよね!」

「よくねぇ!夕姫の言葉はもう自重しろっ!椿の言葉もなんとも腹の立つことか・・・!
てか一番可愛そうなのは鈴音ちゃんだよねぇ!?幽霊幽霊ってボロクソじゃね!?」

「そ、そうかなぁ・・・?」

「そうだよっ!ていうか9番はもうこれヤケクソだねっ!言葉にもなってりゃしない!!」

「え、それ奏の言葉のつもりなんだけど・・・」

「まさかの俺だった!!通りで俺の言葉ないなぁーって思ってたら一番最悪の言葉!!
このふざけた規則ですらないものから一番ふざけた言葉が俺か!!ツッコミ役なのに!!
しかも俺これいってねぇし!!」

「家で言ってるんじゃない?」

「やめろっ!!変な想像するな!!俺は決して一人でそんな変態行動はしてませんっ!」

「まだ始まったばかりだから大丈夫でしょ!とにかくこれでいいよね?」

「ダメに決まってるだろっっ!!」

ということで俺は夕姫と一緒に規則を作る仕事を手伝うことになった。

「ていうか他のやつら遅すぎねぇか!!?」

「うん。みんな仕事してるからねー」

「仕事!?マジでか!」

「椿は校内見回り&男子からの告白。鈴音ちゃんは疲労困憊で保健室。有紀は物資の密輸だったかな」

「はい!全員真面目にしておりませんね!椿はそれっぽかったけど逆のほうから告白されているとは!!
鈴音ちゃんはがんばれとしかいいようがないよねぇ!?有紀さんおかしいだろっ!何してんだ!」

「ちなみに物資の中身は・・・○○○○○らしいです」

「な、なんだとぉおおおおおお!!!!!!」

「嘘です」

「だろうねぇ!?」

俺は何をやっているんだろうか。もうこんな仲良しゴッコは中学で存分にその結果を知ったはずなのに。

どうしてもそこまで笑顔になれない。副会長になったのだって嫌々なっているだけだ。すぐにでもやめたい

だって俺は、臆病者だから。失うのが、怖いから。

もう、体験したくないんだ。あんな辛い思い。もう。

でもなんでか夕姫の姿を見ているとコイツならなんとかしてくれるかも、とか思ってきてしまう。

いや・・・いくら元幼馴染といえどそんなわけないか。

たまたま俺が夕姫の引っ越した先のところに俺も引っ越して出会ったわけで・・・期待などできるはずがない

期待・・・しても、変わらないだろうから。

「奏!手ぇ止まってる!さっさと規則考えてよー!」

「ん・・・あぁ、わかってるよ」

嘘の笑い顔をし、表の自分を隠し、嘘の自分を見せる。

そんなクズ人間のどこを期待しているんだ?夕姫。

いつの日か。俺は夕姫たちを無理矢理にでも引き離すだろう。それは夕姫たちのためでもあり、

俺自信、いや、この学園が助かる道なのだから。

俺の呪われた体質によって笑顔を吹き消したくは、ないから。