コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

第23話:再会する俺! ( No.94 )
日時: 2010/07/02 23:47
名前: @遮犬@ (ID: SmzuliUF)

ついに文化祭まで二日前となった。いよいよ大詰めである。もちろんクラスの劇も本格化しているのだが、

「ク○ラは最後は『なんじゃこりゃああ!』つって死ぬんだよっ!」

「クラ○はそんな情熱的な人物ではなかったと思うけどねぇ!?」

クラスは今なぜだかわからないがアルプスの少女ハ○ジの話題である。それもこれもあの会長が

「海賊物にハイ○をいれようっ!」とか無茶振りを披露したせいであった。

海賊物に○イジとかホント無理だろ・・・。考えれる人はぜひこのバカに教えてやってくれ。

「無理なんだよっ!ハイ○はっ!」

「できるっ!敵の親玉をおじいさんにしようっ!」

「おじいさんはそんな悪役じゃありませんっ!」

「なら○ララで・・・」

「ク○ラって足悪かったんじゃなかったっけ!?」

「実はクラ○はキン○クマンで・・・」

「そんな裏設定ありませんからっ!そんなク○ラみたくねぇよっ!」

「○ララはスーパーサイヤ人で、ク○ラの特殊能力は子供の夢ぶち壊すことで・・・」

「クラ○非道だなっ!バカ野郎にもほどがあるよっ!特殊能力が子供の夢ぶち壊して!」

[ク○ラはクラ○でク○ラだからこそマチュピチュなんだよっ!」

「クラ○、ク○ラうるせぇええ!!!んで結果的になんでマチュピチュになったんだよっ!」

関係なさすぎる・・・この討論意味なくないか?それより劇の練習しようや、なあ。

数分後・・・。このひどい討論は無事終わり、俺は生徒会へと向かった。

それにしても今日の討論はひどかったな・・・とか思いながらドアを開けた。

「・・・・ん?」このムッとしているはずの暑さの中の一部だけが涼しげである。

生徒会に、一人の少女がいた。

「・・・あ」「・・・え?」振り向いたその顔、体質、声、髪型・・・は少し変わっているが、全て見覚えがある。

「まさかっ・・・!」

「お兄ちゃん・・・??」

その少女の正体は、俺の妹。篠原 奈津だった。

「なんでっ・・・!」

「お兄ちゃんっ!!」いきなり抱きついてきた。

「うおっ!・・・どうしたんだよっ!なんで生徒会にっ・・・?」

「探してたんだよ?皆さんに聞いていったら親切に教えてくれて・・・」

「何て聞いたんだ?」

「冴えなさそうですが本人は精一杯自分の運の悪さにも負けずに頑張っている人を知りませんか?って」

さすが俺の妹、俺を探すときの言葉を心得ている。そんなにひどいのは俺ぐらいであろうからな。

「・・・それにしても久しぶりだな」

「うんっ!」笑顔で奈津が答える。

「てか、なんできたんだ?」

「それはもちろんっ!お兄ちゃんと暮らすために決まってるじゃないっ!」

「・・・・は?」俺は最近耳が悪くなったのだろうか。よく聞こえないようだなぁ・・・。

「だからっ!お兄ちゃんと一緒に過ごすのっ!」

「・・・はぃ?・・・はぃいいいいい!!!!?」予想外の出来事の上に見事に俺は腰をぬかして座り込む。

情けない兄に標準をあわしてくるかのように奈津も座り込み、俺の顔の前に奈津の顔がくる。

「どうせお兄ちゃん、家汚くて掃除してないだろうし・・・食べてるものもインスタントとかだろうし」

「ぐっ・・・」全てあっている。さすが俺のデキた妹だ。俺と違ってしっかりしていらっしゃる。

「だから私がきたのっ!」

「・・・お前がいなくなったら店はどうするんだよ?」ちなみに俺の家は喫茶店を経営している。

(このことについては番外のとある裏切り!のちのち臆病者をみてくれ)

「父さんと母さんが戻ってきて経営してるよっ!私了解もらってきたし・・・」

「・・・帰るんだ」

「え・・・」

「奈津、ここはお前のいる場所じゃないんだ。それに俺は一人で生きていけてる。安心しろ」

「でも!お兄ちゃんが心配で・・・」

「帰るんだっていってるのがわからないのか?」俺はやけに冷静に物事を喋っていた。

「・・・・っ!」奈津は悲しい顔をして生徒会室を出て行った。

「・・・これで・・・いいんだ」俺は拳を握り締める。

奈津にはこれ以上、腐った兄を見て欲しくはない。俺は、もう奈津を悲しませたりしたくないんだ。

俺といると不幸になるんだよ、奈津。お前は喫茶店に戻って普通にしてればいい。

何もこんな腐った兄のためにこなくてもいいんだ。

「・・・このクソッタレ・・・・!!」俺は床を思い切りその握った拳で叩いた。ジリジリと音が鳴るようだった

「何してるの?」

後ろのほうで声がした。振り向くとそこには不機嫌な顔をした紗希の姿があった。

「・・・紗希か」

一部始終、見られたようだな。