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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: *。鏡花水月 -Dream×Mirage- ( No.36 )
- 日時: 2010/06/15 21:58
- 名前: 美羽。 ◆ikNc8yUYjM (ID: 81HzK4GC)
- 参照: *。鏡花水月_________それは儚く、消えた幻
*。Episode07 更なる驚き
席につき鞄を机の脇に下げると、すぐに担任が入ってきた。
ぼくのクラス、2年3組の担任は恐らく50前後のベテラン教師だが、
本人曰わく、「永遠の25歳」なんだそうな。
「おはようございます。今日は嬉しい知らせがあります! 何だと思いますか?」
(嬉しい知らせ……?)
嬉しい知らせならもったいぶるなよー。と、心の中で思う。
嬉しい知らせ、ね。心当たりは何もないけど。
あれ、何だか数人の顔がきらきらと輝いているように見えるんだけれど……。
「知っている人もいるようですね。今日は転校生が来ています。 さ、入りなさい」
ほぼ全員の目が教室前側のドアに集中する。
そしてゆっくりと扉が開き、“彼女”は入ってきた。
「おぉ……」「わぁ……」
ちらほらから感嘆符や小さな呟きが漏れる。
そしてぼくはと言うと……
「…………は?」
唖然。呆然。愕然。
平均よりも少し低めな身長。黒目がちな瞳。そして、腰まで垂れる三つ編み……。
少女はそのまま教卓の方に歩み続け、そして_________
「…………ふぉぅ!?」
何もないのにつまずいて、ぼてっと倒れた。
教室が一瞬静まりかえり、誰からともなくくすくすという笑いが起こった。
「は、初めまして。宵宮鏡花です。趣味はお昼寝と日向ぼっこです……。ど、どうぞ! 宜しくお願いします」
顔を赤く染めながら、三つ編み少女は深く頭を下げた。んで、ぼくは__________
(どうして、こいつが、ここに……いるんだぁぁぁぁあああ!!)
思わず立ち上がりそうになるのを必死にこらえ、心の中で叫んでいたのだった。
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