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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: きらきら * ( No.56 )
- 日時: 2010/07/19 14:43
- 名前: ゆえ ◆05YJ7RQwpM (ID: xixMbLNT)
「夏祭りに行こうか」
君がそういうもんだから、浴衣とか着ちゃったじゃんか。淡い青色の華が点々とあり、白地の浴衣。髪の毛は長くないからサイドで少しだけあげてみたり。
私はカゴのかばんをぎゅうと握り締めながら君を待っていた。
「弥生?」
私を呼ぶ名前がした。私はくるっと振り向くと真吾が手をあげた。
「よお」
「……久しぶり」
私は俯く、だめだ顔が見れない。そんな事を思っていると君は急に寄ってきた。そして行こうと言って私の手を引っ張った。
人ごみの中はまるで金魚すくいの中いる金魚みたいな感じ、りんごあめが食べたいと言ったら買ってきてくれた、やきそばは半分こして食べた。ああおいしい。
「……あ、」
君が急に言葉をこぼした、私はどうしたの? というと空を見た。ドーンと大きな華が空に上がった。
「花火……」
「きれいだな」
君はなぜか私の方を見て言った。
君の顔は真っ赤のような気がしたけど、よく暗くて分からなかった。だけども握っている手が汗ばんでいる、私がくすくす笑うと君は私が持っていたりんごあめを分捕ってパクリと食べた。
それが照れ隠しという事を知っているから私は尚更笑ってしまう。
( りんごあめの君 )
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