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Re: 神より生まれし花‐真実は何処に…‐ ( No.10 )
日時: 2010/07/26 10:08
名前: フレイア ◆7a0DWnSAWk (ID: Z7CFL5rC)

-前回の続き-

俺らは、一番奥の一番広い部屋に着いた。

「ここに神の花について書かれた文章、『古文書』があるらしい。」

「…ねぇ、みんな…。」

ヒナがいつになく怯えた顔をして、奥の方を指す。

「どうしたんだ?ヒナ。お化けでもいたのか?…っ痛!!」

からかったとはいえ冗談だったんだが、肘鉄をヒナから受けた。

「じょ、冗談なのに…。」

「…全員、戦闘準備だ。」

「…え?」

フウイとコウセが、何かを感じたらしく目の前を警戒していた。

「…闇禍。大きい。」

「マジ…」

「んじゃ、先手必勝!『花開け!我が力!!』…チェリー・ボム!『爆炎球』!!」

灼熱の球が、闇禍に直撃した。

しかし、闇禍は、物怖じすることなく俺たちに向かってくる。

「『星の瞬き、光のしるべ』。…アクセント・ルーチェル、『光の矢』」

細い矢が次々に、流星群のごとく闇禍に当たる。

光は闇に対し、絶大な効果があるからな。

「ギャアァァァァァッ!!」

闇禍はもがき、苦しんでいる。

「とどめだ。『風の剣よ、かの者を斬り裂け』…クロス・ウィンディア!!」

フウイの手に、長剣が生まれ、風をまとった剣が闇禍を切り裂いた。

「グアァァァァ…」

闇禍から煙が出た。…もう消えていなくなるだろ。

「俺、出番なしかよ!!」

「いーじゃん。たまには。」

「そ。下級魔法師の方が、活躍少ない。」

「あのなぁ…。」

「古文書を取って帰るぞ。」

「おう…って、ヒナ!?」

気がつくと、さっきまで笑っていたヒナが、倒れていた。

「どうしたんだ?」

「分からないの…。急に体中、熱くなって耐えられなくて…。」

「うそだろ…!?」

「…うっ。」

今度はコウセが倒れた。

「コウセ!!」

「体中、なにかが突き刺さったように、痛い…。」

「刺さったようにって…自分の魔法で傷付いてるようにしか…!!」

…そうか、闇禍のせいか?!

「どうやら、闇禍の能力らしいな……っ。」

とうとうフウイまでもが倒れた。

「能力なんて、闇禍になかったはずだ…!!」

闇禍は、まだ存在している。

消滅する証の煙を出しながら。

「だったら俺が行くしかねぇ。行くぜ!『タクト・オン』!」

白い指揮棒が出たのを確認し、闇禍と向き合う。

闇禍の攻撃をかわしながら、呪文を詠唱。

「ウェーブ・ストライク!『水流斬』!!」

水の槍が闇禍を切り裂いていく。

魔法は、精神力で左右されるが、このときの俺は仲間を倒されたことで、怒ってるからな。

闇禍は、一層煙を出す。

…が、まだいるだと…!

「わけわかんねえよ…!なんでだ…っ!」

切り裂いたような痛みが全身に来た。

「く…そぉ…!」

闇禍は、倒れた俺たちをあざ笑うかのようにみている。

…絶対絶命じゃねえかよ…!