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Re: 神より生まれし花‐真実は何処に…‐ ( No.19 )
日時: 2011/04/23 22:25
名前: フレイア ◆7a0DWnSAWk (ID: HPru.2N2)

<第12話:自由行動>

ってなわけで、俺たちはそれぞれ別れて行動する事にした。

「俺とフウイは旅の準備しとくから、雪たちは自由にしてていい。」

「やった♪カフェの『ラウンジ』に行ける!」

「…ミラクルパフェ。」

「…て、お前らなぁ、自分の準備もしとけよ!!」

「「はーい!」」

「…本当にわかってんのかよ…。」

ヒナシとコウセと雪(雪は二人に引っ張られ。)は連盟所を走り去った。

「ムエン、俺たちも行くぞ。」

「ああ。まずは魔道具屋か。」

で、俺たちも出発した。


—東街区 市場

私たちは、真っ先に雪ちゃんにおいしいものを食べてもらいたかったから、ルメルを東西南北に分けた、東街区へ!

ちなみに、連盟所があるのは北。(図書館もね。)

西は、私たちの家がある住居区。

南は港になってるんだけど、貨物船しかないのよね。

ルメルって世界一の魔法都市のくせに、島国なんだもん。

南東と、北西にある橋で、他の大陸に行けるんだ。

…で、東街区は市場とか、レストランとか!

賑わってるのよ!

「わぁ…」

「すごいでしょ。ここ、今の時間が一番賑わうからね!」

「カフェ、この先。」


「おっ、ヒナちゃんじゃねえか!」

「八百屋さん…鳥の雛みたいだからそれやめてよ!!」

「はっはっは。今日も元気そうで何よりだよ。…後ろの嬢ちゃんは誰だい?ここいらじゃ見かけないが…。」

「この子は、雪ちゃんって言うんだ!新しいお友達!」

「ゆ…雪です。」

雪ちゃんは礼儀正しくあいさつした。

「おっと、良い子だな?」

「って、手出ししたら容赦ないよ!」

「んなもんするかいな。俺には立派な奥さんがいるってのに。」

「大事にしといた方がいいよ、奥さんはね。」

「そうだな、あはは…!」

市場に私と八百屋のおじさんの声が響く。

「…そうだ、さっきヒナちゃんのお母さんとお父さんが来たよ。」

「……何を買ってたの?」

雪ちゃんは私の顔を覗き込む。

変な顔なんだろうな…。

「それが、…リンゴとニンジンそれと、パイナップル…」

「……………それ、確か?」

「あぁ。」

「どうした、の?」

「…ごめんね、雪ちゃん、コウセ。…手伝って。」

「な、何をですか?」

「…止めさせないと…!今晩のおかずが最悪になる…!!」

急いで私たちは予定変更し、住居区の方に向かった。





—魔道具屋 クラウディ

さっきヒナを見かけた気がしたが、ま、いっか。

俺らは東街区のちょっと古そうな店に向かう。

「すみませーん。」

「はーい。いらっしゃーい。」

正面の椅子に現れたのは、頬杖をついた女の子。

髪は黒く、短髪っぽい。
歳は俺らより下のようだ。

で、何ででっかいとんがり帽子を被ってんだろ?
コスプレっすか。

「魔法連盟所上級魔法師のフウイです。長官からアイテムを…」

「あ、オーダーメイドですね、それ〜。ちょっと待ってください〜。」

女の子は、階段があるところまで行き、歌った。

「ほわほわほわるん♪来てくださいな♪かわいいホワルン来て頂戴♪」

…何でそうしなきゃいけないんだ??

「ほわほわる〜〜♪おっ待たせでしゅ♪」

「あ、ホワルン。お客様だよ。」

「はいでしゅ。レノンちゃん。」

そして、なんなんだこのふわもこ精霊(?)は!!

「初めましてでしゅ。わたくし、雲精霊のホワルンでしゅ。よろしくでしゅ〜♪」

雲精霊ホワルンは軽く一礼した。

「…で、お約束のものでしゅね!こちら、どんなものも入っちゃう不思議な袋、『魔袋』でーしゅ!お一つ当たり1000ルルです!」

「た、高い…。」

「私の魔法は、物を創造出来ちゃうのです。ゆえに、オーダーメイドは体力を激しく消費し、補給のためにお金がいるのでしゅ。」

「そのお金〜、ホワルンが甘いもの食べるときに…」

「その話はいいでしゅから!で?支払いましゅ?」

こいつ、私用で使うのかよ!

「分かった。払おう。」

「まいどでしゅ。1袋×4で4000ルルでしゅね。ありがとうございましたでしゅ!」

にっこり笑ったこの子悪魔め。

レノンって子はほわほわしてるし。…ん?

「レノン…だっけ。おまえ、途中退学したのか?」

レノンにかかっているネックレス、あれは魔法石。
だが、上級より小さい。

「あ、私、そうです。途中でお店をしたくて退学しました〜。」

「だから大きさ的に中級なんだな。」

「はい〜。」

魔法連盟所は結構自由なところがあるんだ。

年齢制限なし。つまり、お爺さんでもオッケー。

上級までレベルが上がってから、卒業試験を受けて卒業ってのが一般だが、別にそうしなくてもいい。

ま、連盟所の魅力ってことだな。

大体の住民は身を守るため、魔法を身につけてる。

説明はそれくらいで、そろそろ次行くか。