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- Re: 神より生まれし花 参照300突破!まだまだオリキャラ募集!! ( No.71 )
- 日時: 2011/05/07 22:02
- 名前: フレイア ◆7a0DWnSAWk (ID: HPru.2N2)
—続きから。
「天魔法…それは、闇の心を光の道に戻すための魔法…だと思います。私、まだ記憶が戻っていなくて…。」
おずおずと紡がれる雪の言葉に、カイトは考えていた…昔のことを。
「闇の心を光の道に?」
「はい。闇があれば光がある…。闇に落ちてしまった人は、必ずどこかで光を求めているんです。だから、その人の…心の願いを読み取り、願いをかなえるために私の魔法はあるんです。」
人を傷つけない雪の魔法。
雪と同じ魔法を使った妻。
…だが、あの時は違ったのか…?
「それが、神の花の使命なんです。闇に落ちるものを救い、光へと誘う。そして…、うぅッ?!」
突然、雪は頭を抱えてその場にうずくまった。
「雪!」「雪ちゃん?!」
ムエンとヒナシに続き、カイトやミサゴが駆け付ける。
「少し、離れてくれ。…!!…『水よ、悪しき者たちを浄化せよ』ケア・ウィール『癒しの流水』」
カイトの水魔法が雪に降り注ぐ。
雪はその魔法を受け、少し穏やかな表情になった。
「う…、私は…この世界を……素敵にしたいって思ってた…。けど、『何か』が…。」
「何かって、何なんだ?雪?」
「……分からない…。けど、すごく、怖くて…。」
雪の目から一筋の涙が流れた。
その涙は、なにかを後悔しているような涙だった。
「雪…ごめんな。俺、まだ雪のこと分かってな「大丈夫よ!!!雪ちゃん!何があっても、私たちがいるもんね!」
ムエンが謝るより早く、ヒナシが笑顔を向けて言った。
「ヒナシちゃん、ありがとう…。」
少し休憩した後、とうとう出発の時が来た。
「…フウイ、これをみんなで読め。役に立つこともあるはずだ。」
エンランがそう言って渡したのは、あの古文書だった。
「それって、封印か何かかけてあって、読めないんじゃ…」
「バカ者。もうスズクのおかげで読める。あいつは無属性があるからな。」
「バカの連発…orz」
最近多い『バカ』に敏感に反応しているムエン。
ヒナシとフウイは共にあきれる。
「ほんっとに駄目ね。」
「…先が思いやられるな。」
「この先、何が起こるかわからん。だが、長官として、お前たちに命令する。」
—……必ず、無事に戻ってこい。全員でな。
「…もちろんですよ!なぁ!」
「私、精一杯ムエン君たちを守ります!」
「絶対、魔の神を倒して、ルメルに戻ってくるんだもん!」
「…無論です。」
「フウイ!ヒナシ!疲れたら帰ってきなさいよー!!」
「コトヨさん、フウイ達はしばらく帰りませんよ…。」
「…ユウキ、そこ言わないで。」「あ…」
「みんなの、為に、努力する。戻って、来るから。」
「頑張りなさい。」
ここに、魔の神討伐隊が……結成された。