コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 神より生まれし花 参照400突破!!オリキャラ締め切り間近! ( No.76 )
- 日時: 2011/05/15 15:06
- 名前: フレイア ◆7a0DWnSAWk (ID: HPru.2N2)
—続きから。
ラブリ〜な声のトビウオは、遠くから見ると普通のトビウオ。
……だが、いくつか普通と違う点があるんだ。
まず、トビウオの周りに黒い煙が見えること。これは間違いなく、闇禍がトビウオにとり憑いたことを指す。
次に、魔獣は、普通の状態と違って好戦的で、大きさも尋常じゃない。
現にこのトビウオも、通常の30倍くらいあるんじゃねぇか?!
それに飛んじゃってるし—!!!
「こいつ、でかすぎっっッ!!しかも飛んでるって、どーいうことだ!」
「非常、事態。」
「どーするのよ!!町は目の前なのに—!!」
「…戦うしかないな。」
全員、トビウオを正面に武器を出す。
「と、ムエン。お前は治癒魔法に専念しろ。」
「……やっぱり?」
「えっ?どういうことなんですか?」
雪はフウイの言葉に疑問のようだ。
「ん〜、雪ちゃん。あのトビウオはどっから来たか、分かるやんな?」
「あ、はい。海…ですよね?」
「せや。海から連想できるんは『水』。つまり、魔獣ってのはとりついた場所から、魔力を得る可能性もあるんや。今のトビウオはまさに海から来とる。『水』の力があるやろし、『水属性』であるムエン君は、トビウオに的確な攻撃をあてられへんっちゅーこっちゃ。」
長い説明やったけど分かった?…とでも言うように、コウメイは雪をみる。
「分かりました、コウメイさん。」
「『水』といえば、私の『火』が一番だけど、弱いからなぁ…。」
「大丈夫、ヒナシ、一緒に戦う、だから、がんばろ?」
落ち込むヒナを、元気づけるコウセ。
コウセの言葉にうなづき、…さっそく魔法使ったぞこいつ?!
「先制攻撃よ!!チェリー・ボム!『爆炎球』!!」
「…トルーネード・スピン!『風竜の舞』!!」
うぉっ!?フウイがヒナの魔法に風魔法…。
あいつ…ヒナの魔法を上手く使ったな!!
『火』と『風』は相性がいい。
薪に付けた火を、風を使って火を強くするようにな。
ヒナの魔法は、下級だし弱い。闇禍が1匹だったとしても勝てないとされている。
だが、それにフウイの魔法が加わったら?
答えは当然!
「う、ウオォォッ?!」
ヒナの魔法だけなら、かすりもしないだろうが、風が加わったため、ものすごい威力の爆風がトビウオを襲った。
トビウオは必死に火を消そうと飛びまわる。
…げ、海に入り込むぞ!
「海に入るぞ!?どうする?!」
「私が行きます!ルーシェント・シャイン!」
ライトニングと戦った時の攻撃。
あの時は、人を傷つけるための魔法じゃなかったから、何も起こらなかった。
だが、今は違う。
雪の魔法は、トビウオの背中にばっちり当たったぜ—っ!
「ウキュ〜〜〜♪」
…………、この期に及んでかわいい声出すなっつーの!!!
トビウオは元の大きさに戻って、そのまま海にダイブ。
黒い煙はすでに消滅…と思いきや、なぜかその場に残っていた。
「オノレ…!セッカク、魔法師ドモヲ消シ、神姫ヲ邪月サマニ、オ渡シシヨウトシテイタノニ…!!コウナレバ、ワタシガ神姫二…ッ?!」
闇禍が、雪に向かって行きかけたが、地属性の岩が闇禍の動きを止める。
…コウメイが、真剣な面持ちで闇禍を見据え、扇を闇禍に向けていた。
「そんなん、させへんで。クロス・プレス・アーシクル、『大地の槍』。」
今まで見たこともない数の槍が、闇禍を貫き、消滅させた。
闇禍は悲鳴を上げる間もなく、消え去った。
「そんなんさせへん…。絶対に…。」
あんな顔をしたコウメイは、今まで見たことが無かった。