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Re: 神より生まれし花 参照400突破!!オリキャラ募集です!! ( No.79 )
日時: 2011/05/26 23:02
名前: フレイア ◆7a0DWnSAWk (ID: C6pp1bGb)

<第7話:結界石と町の長>

—港町 シ—ロント


「な…!?」「えっ…?」「これは…!」「…闇禍。」

「闇の気が、街を覆っています…!」

俺たちは、トビウオ魔獣を倒してシ—ロントに入った。

だが、活気あふれる港町と聞いていたシ—ロントは、闇禍の気で溢れ、見るも無残な姿に変わりつつあった。

「どうしてこんなことになったんだ…?」

ありえない、そうとしか思わなかった。

シ—ロント以外に三つの町があるが、どの町も属性ごとの『結界石』によって守られている。

…闇禍、あるいは魔獣から町を守るため。

「ムエン、緊急連絡だ。」

「緊急って、長官が?」

ヒナはフウイの顔を見る。

「あぁ。ついさっきだ。シ—ロントを守り続けてきた『結界石』が何者かに盗まれた。至急、ルメルもしくは近くにいる上級魔法師を中心に、隊を編成し、シ—ロントに援軍を、とな。」

「ぬ、盗まれるなんてありえないよ…。だって、結界石は上級魔法師によって守られてるんでしょ?」



「でも、上級より強い闇の力を持った『花』属性魔法師が守りを突破したのさ。」


『…!!!』

奥から女性の声がした。

見た目は長官と同じくらい、春とはいえ、薄手のスミレ色のフリル付きワンピースを着ている。

同色の手袋を着用し、怪我をしている左手に音符の飾りがついたマイクを持っている。

…あれ、武器…か?

「ミトさん、ですね。」

「あぁ、あんたたちに頼みがある。」

「任せてください!シ—ロントの闇禍を倒「結界石を取り戻してほしい。」…そっちっすか。」

予想が外れた…うぅ。

「ったく、バカムエンね!」

「言うなよ、ヒナ。」「ヒナじゃない!」

何で俺、『バカ』連発されるんだよ…。

「そうだ、あたしはここを守らないとね。」

「そうよ。なんてったって、町長だもの。あ、私の言葉理解できる?そのすっからかんな頭で。」

…ん?一人増えてる—!!?

「なんだ、いたのか。夕夏(ユウカ)。」


背中あたりまでの茶髪に、黒い瞳。
白いワンピースを着ていて、レースの日傘を差している。
おっとりしてそうな人だが…こんな状況でも笑ってるのか?

「怪我してる身でよく言うわ。まさに布団がふっとんだ…。」


—…………。

「だ、黙らないでよ!!恥ずかしいでしょ!?」

いえ、ただどう言えばいいのか分からなかったもので。

「とにかく!急いでラーク湖に向かってよ。犯人は空を飛んでそっちの方に向かったみたいだから。」

「えっ、どうしてわかるんですか?」

雪は不思議そうにミトさんを見た。

「ふふっ、あたしはね、普通の魔法師とちょっと違っててねぇ。風が主属性。副属性が『音』なのさ。」

「音属性って、珍しいですよね!」

ヒナは子猫みたいな目でキラキラ輝いてるなぁ…。

「副属性とか、どんな、属性になるか、分からないことも、ある。」

「そ。さぁ、さっさと行きな!」


俺たちは、希望の湖『ラーク湖』に向かった。