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Re: 神より生まれし花 参照500突破!!至急!オリキャラ募集!! ( No.83 )
日時: 2011/05/28 22:36
名前: フレイア ◆7a0DWnSAWk (ID: C6pp1bGb)

—続きから。



私は、これを壊さなければならない。

主である…邪月、否、あの、伝説上封印された魔の神『ディスノシード』の命令。

この結界石を壊せば、後の三つの結界石のバランスも崩れ、闇禍は容易に町に入れる。

私の…復讐もできるのか…。

『——それを壊しちゃだめ…。』

「…?!だれだ!?」

『わたし?わたしは湖の精よ…?』

声だけが聞こえる。姿は何処にも見えない。
魔力も、気配もないのはおかしい。

「…邪魔をするな!」

『いいえ。しなければ、あなたがあなたでなくなる…。そう、確かあの時の長官もそうだったわ…。』

「あの時の長官…?……!?」

すると、後ろからかすかな気配と、強い光の魔力を感じた。

「くっ、思ったよりも早いか…、なら!!」

私は、黒翼で上空へ飛び上がり、来た奴らを睨みつけた。

「ちっ、気付かれてたのか!?」

「…お前らは誰だ?」

「ふっふっふっ、あいにくお前に名乗る名はねぇ!」

びしっと私を指差しながら、少年と思しき魔法師が言い切る。

「ムエン、下がれ。リーダー命令だ。」

「んだと!同い年のくせにだな!!」

「もうっ!!せっかく忍び足で来てたのが台無しじゃん…。兄さんの言うこと聞きなさいよ!!」

ムエン…、こいつが主様の…。

「ムエン君、お願いだから下がって。あの人は…」


「そうだ、神姫こと、雪。彼女は新たに生まれた…『黒竜』だ。」



—ラーク湖に着き、急いで取り戻そうとした俺たち。

俺たちは、そこで、強い魔力の女性を見た。

女性は、黒い羽で飛び立ち、そして、前に感じた魔力を感じた。



ゴオォォォッ!!と黒い風が吹き荒れる。

ふと気付くと、黒マントに、瞳が闇色…暗黒魔法師の特徴がある男が羽の女性の隣に立っていた。

「邪月様…。」

「あっ…。」

「誰だお前?ってか、すっげー禍々しい感じだ…。」

雪は、邪月ってやつを見て、戸惑っているようだ。

「何あいつ…すごい魔力…?!」

「ヒナシ、ムエン、雪。状況によっては逃げることも考えろ。俺たちには…早すぎる敵だ。」

「その通りだ、風魔法師フウイ。今のお前達では、太刀打ちできない。」

「んだとっ!やってみなきゃ、わかんねぇぞ!!」

「や、やめて、ムエン君!!…邪月、あなたは…昔、会ったことあるの?」

「…そうだな。俺ではない俺と一緒にいた。」

「お前じゃないお前??」

「わかんないけど、雪ちゃんと面識あるの?」

ヒナシの言葉には返事をせず、ただ、こう告げた。

「…結界石は、湖に捨てておく。では。」

「待って…待って!!」

雪の言葉に少し振り向いた邪月だが、すぐに女性と一緒に消えた。

結界石が、湖の中に落ちて行くのと同時だった…。





「あなたは、私と一緒にいた、男の子なの…?」


雪は、フウイやヒナシには聞こえないくらい小さい声でそう呟いていた。