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Re: 光のレナリ----オリキャラいったんしめきります ( No.110 )
日時: 2010/12/06 20:32
名前: 紅葉 ◆juofRO3qYc (ID: BfXEK8t.)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode

ボリュームイレブン

「はじめまして。リンネリット=メルサと言う者です。」

その、マイクごしの声。

「私は、なんだか、いきなりこんなことになってしまって、」

モニターに映った、細かく変わる表情。

「正直、まだ困惑しています・・・。」

その、動作の一つ一つ。

「だって、昨日まで普通の生活だったのに」

透き通った髪。

潤った唇。

「急に、こんな地位にまでなってしまって・・・。」

大きな目。

形のいい眉。

「こんな位置にいていい、偉大な人物なんかじゃないのに・・・。」

遠慮がちな言葉。

すべてが。

「・・・絶対、手に入れる。」

「え?何か言った?」

「ああ、なんでもないよ。・・・なんでも。」






「ねぇ、今日の儀式、一緒にいかない?」

リンネリット=メルサの信者を増やす。

手に入れたときの、価値を上げるため。

「すごく美人なんだ。」

「へぇ。んー。クラルが言うなら・・・。」

僕の笑顔が、これに味方してくれる。

今までに作り上げてきた信頼も、同じ。

『クラルが言うなら』

決まって、こういってついてきて、

そして、信者となる。

本当に、馬鹿は扱いやすくて好きだ。

「あ、エイシーナ=ルッソ=アンドレだ・・・。」

クレハが隣で呟く。

エイシーナか・・・。

無愛想で人付き合いの無さで有名なやつ・・・。

こいつも、いいカモだな。

「・・・エイシーナも、さそってみよっか。」

「え!?や、やめときなよ!怖いよ?」

はっ。

この臆病者の腰抜け野郎が。

「大丈夫だって。エイシー!」

「クラルッ!!」

僕が叫ぶと、エイシーナ=ルッソ=アンドレはゆっくり振り返った。

「あ?」

後ろのほうで、空気が凍り付いていくのが分かった気がした。

「・・・ねぇ、エイシー、君ってリンネリット=メルサ知ってる?」

怒りそうな気持ちを抑えて、聞く。

「はぁ?しらねぇよ。っつーかお前誰。」