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Re: 光のレナリ    二章、黒歴史!! ( No.154 )
日時: 2010/12/30 23:27
名前: 紅葉 ◆juofRO3qYc (ID: BfXEK8t.)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode

ボリュームトゥエンティーツー

「よろしくお願いします。エイシーナ、クレハ…。」

「よろしく!ねえ、クラル、リンネリットに質問してもいいかなぁ?僕、知りたいことが山ほどあるんだ!!」

…え?

「ああ、いいさ、クレハ。待ってるから、好きなだけどうぞ。」

笑って会話を交わす二人。

なぜ、私に聞かないの?

なぜ、私のことをあなたが決めるの?

おかしい。

何かがおかしい。

"私"って、

何なの?

「有難う!ねえリンネリット、君ってなぜ果実が光ってたの?」

「…分からないわ…。」

「あ、そうなんだぁ。じゃあさ、演説ってどうやって考えてたの?」

「…思うままを、言葉にして…。」

「へぇ。やっぱりすごいや。それじゃあ…。」

生返事。

私の返答には、その表現が一番あうと思う。

もう、何を聞かれてるか頭に入ってこなかった。

頭の中で回るのは、

笑顔の人たちの顔と、

心無い言葉。

頭の中でぐちゃぐちゃになっていって、

吐き気が襲う__________

「おい、クラル。」

「!」

低く、大きく、よく通る声に、われに帰る。

「もういいか?大ニュースだとか抜かしやがって、何かと思えばこれだけのことかよ。」

「…これだけ、って…。」
 ・・・・・・・・・・・・・
「お前にシルフィアができたってだけだろ?」

「!?」

"シルフィアができたってだけ"

できたって、だけ。

言葉に、

こんなに冷たく言い放された言葉に、

こんなに温かみを感じるなんて。

知らなかった。

冷たい言葉も、人を温かい気持ちにできるんだってこと、

たったそれだけのことが。

「ちょ…エイシー、リンネリット=メルサだよ?分かってる?」

クレハ=ルイスがおずおずと発言した。

「だから?」

やっぱり、この人だ。

私に必要なのは、この人なんだ。

「おい、帰るぞクレハ。時間無駄にした。」

「え、やだよぉ。ちょっと、エイシーはなして…!」

すごく不機嫌そうにクレハを引っ張っていくエイシーの背中は、

やっぱり、温かく見えて。

現実から目を背けていた私を

現実に、引き戻してくれた。

「…ったく、何なんだ?アイツ…。ごめん、リン。エイシーが失礼なこと言って。」

「…ない。」

「え?」

助けてもらってばかりじゃ、だめだ。

せっかくあなたが救ってくれたのに、

元に戻しちゃ。

「エイシーナは、失礼なんかじゃなかった。失礼なのは…、失礼なのは…。」