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ボリュームフォー

「どうして!?こんなのマニュアルにはなかった!!」

サレクスができて、もう、何億年とたった。

サレクスへの小惑星の衝突で、サレクスでは、大雨が降った。

そして、重力の強いサレクスは、水を自らの大地に抱え込んだ。

そこまでは、よかった。

強い重力下なら、当然、とも言える。

しかし、今。

私は発狂寸前で叫んでいた。

「ローラ、落ち着いて!!」

クリスが私をなだめる。

「だって、これ見てよ!!草だよ!?生命の樹の周りに生えてたッ!!」

そう、何故か、草が生えてきたのだ。

「分かってるよ。だから落ち着いて!!」

クリスが叫ぶ。

「ムリだよ・・・。だって、私は・・・」

「ローラ!!!」

クリスは、私の言葉を遮って叫んだ。

「そのことは・・・禁句、でしょ？」

「・・・クリス・・・。ごめんなさい。」

クリスは、私の事を大事に思ってくれている。

そう、だから・・・。

だからこそ、この言葉は、禁句。