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ボリュームエイト

「これ・・・生命・・・？」

そこにいたのは
　　　　　　　いのち
たくさんの、『生命』だった。

「あ・・・うわぁ・・・あ・・・どうしよう・・・。」

「クリス?」

確かに、大変な事だった。

でも、

でも、クリスの慌てぶりには異質なものがあった。

「ローラ!!??どうしてそんなに落ち着いて・・・」

クリスが私に詰め寄ろうとして、

言葉を詰まらせた。

「あぁ、そうか・・・。ローラは、『黒歴史』を知らないんだね。」

落胆したかのように

クリスが言った。

黒歴史・・・？

「黒歴史？」

聞いた事もなかった。
いのち
生命の樹の根元で

私は、学ぶ事すら、許されなかった。

「なに？・・・それ。」

クリスは、ゆっくり、微笑をつくって、

こう、呟いた。

「黒歴史って、いうのはね・・・。」