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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 光のレナリ----オリキャラ募集 ( No.52 )
- 日時: 2010/10/29 17:28
- 名前: 紅葉 ◆juofRO3qYc (ID: BfXEK8t.)
シーズンツー ボリュームワン
もう、どれくらいの昔か分からないくらいの昔。
一組の、シルフィアがいた。
黒歴史とは、その二人の物語。
「エイシー!エイシー!!」
「あんだよ、クラル…。俺は昼寝中なんだよ。」
だるそうに答えて、欠伸をひとつうつ。
「なぁなぁ、今日また儀式があるらしいぞ。」
「ふぅん。」
儀式…ね。
お高くとまった高飛車女を祀る会、だろ。
「エイシー、お前はほんっと、女に興味ないんだな。」
「いや、別に。ただそんな高飛車な女に興味が無いだけなんだよ。」
俺が言うと、クラルはぎょっとしたように
「何いってんだよ。お前、そういうことは見てからいえよなぁ。いいぜぇ、彼女。あれだけ称えられても、『そんな、私なんか…そんなおこがましい事…』ってさぁ。」
クラルは、思い出すように腕を組んで、明後日のほうを向く。
「はっ!んなの、猫かぶってるって何で気がつかねぇんだよ。お前も、ほかの男共も、ばっかじゃねぇ。」
嘲笑う。本当に馬鹿だ。
その女なら、遠くから見たことがあった。
本当に遠くだったけど。
それでも、増音機から声は聞こえてきたし、モニターから顔も見えた。
『やだ、そんな…。私、そんな崇められる存在じゃないですよぉ…。』
群がる信者たちに、はにかんだ笑顔を振りまいて、
高くて、澄んだ、いかにも余所行きの声で。
吐き気がしたよ。
思った通りすぎてな。
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