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ボリュームツー

「あぁ、本当いいよ、リンネリット…。」

「まぁだ言ってんのか。」

どこがいいんだ。リンネリット=メルサなんてさ。

その辺に転がってそうな媚売り女じゃねぇか。

…なんて言ったら、隣から怒りの鉄拳が飛んできそうだから言わないが。

「メルサとメルサリン!!　運命感じないか?」

単なる偶然だ。

「ねぇ、クラル!今、リンネリットって聞こえたんだけど…？」

あぁ、まぁた余計なのが来やがった。

こいつは確か…………ああ、クレハ=ルイスだったかな。

「やあ、クレハ。」

「クラル、知ってる？今日、この近くにリンネリット=メルサが来るって!!」

お前もか。

「本当?やったぁ!!一緒に行こうぜ!!あぁ、エイシーもくるか?」

なんだ、俺はついでか。

「やなこった。いつも言ってんだろ、興味ねぇ。」

そんなことに費やすような時間は無いんでね。

「もったいねぇなぁ。いいよ、じゃぁ。行こうぜ、クラル!」

「おう!!」

二人が去って、やっと静かになった。

じゃぁ、今のうちにこの静寂を楽しむとするか。





_____________ガサ_______________

「あぁ？」

草むらの方からかすかな音がした。

「…だれだ?」

問いかけてみる。

答えの代わりに、もっと近い場所で音がした。

音はだんだん大きくなって、草むらから現れた、それは正に…。


　「　リ　ン　ネ　リ　ッ　ト　=　メ　ル　サ　…　？　」