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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re:僕の涙腺を刺激するもの ( No.17 )
- 日時: 2010/10/17 14:36
- 名前: 風菜 (ID: NhY/JZtF)
「待って! 」
教室から水槻一琉の声がした。
「あっ、あの先生! 私が戻ってくるように説得してきますから! 」
そんな感じの声が響き、足音がだんだんと近づいてくる。
「ばぁっ! 」
水槻一琉が後ろから抱き付いてきた。
「何の用……? 」
僕はため息をつき、水槻一琉に迷惑そうに言った。
「泉くんについてくの♪ 」
「何で? 」
楽しそうに言う水槻一琉に、僕は聞いた。
「あの低レベルな集団の中にいたくないの。泉くんと一緒にいたほうがマシ。」
水槻一琉が急に真面目な顔つきになり、僕は笑った。
「好きにしていいよ。」
ワーイと声を上げ、水槻一琉は僕についていった。
——— 図書室 ———
「今日は旧校舎じゃないのね。」
「ああ。そうだけど。」
「フーン……。」
何が面白いのかはさっぱり分からないが、水槻一琉は笑っていた。
僕が本棚から本を選んでいると、水槻一琉が突然切り出した。
「ねぇねぇ、泉くんは自分のことを自分でどう思ってるの? 」
いきなりの質問に僕はあっさりと答えた。
「別に。」
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