コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 僕の涙腺を刺激するもの ( No.216 )
- 日時: 2010/11/26 20:14
- 名前: 風菜 (ID: EpPczols)
第22章 「涙夢、でも悲しくて」
僕は倒れたままだった。
そんな状況で、僕は何か重大な物を目の当たりにしている。
これは一体、何だ —————?
『ここら辺では見ない顔だね……。ねえ、君、誰? 』
あの、咲原結衣菜にそっくりの少女が居た。
『今日、ここに引越して来たの。』
咲原結衣菜に酷似した少女 —————、いいや、面倒臭いから、もう咲原結衣菜にしておこう。
で、その咲原結衣菜の問いに答えた少女は、綺麗な銀髪だった。そして、一琉にそっくりだった。
だからもう、その少女も仮に一琉としておこう。
『へぇ、そうなんだ。で、名前は? 』
『……水槻一琉。』
ん? 『一琉』だと?
『綺麗な名前じゃん、『いちる』って。その髪も、すごい綺麗だし。』
『え……っ? 』
一琉は顔を赤らめて、嬉しそうな声を漏らした。
『よしっ! じゃあその綺麗な名前も聞いた事だから……。』
そう言って咲原結衣菜は立ち上がった。
『伊吹ーーーーーー!!!! 零ーーーーーー!!!! ちょっと来てーーーーーー!!!! 』
と、耳が張り裂けそうな位の声で叫んだ。
その叫び声に、奥のストリートバスケットコートでバスケをしていた少年2人が反応した。
『なんだよーーーーーーっ!!!! 』
そう叫び返した少年は、Tシャツにハーフパンツ姿で、片手にバスケットボールを持っていた。
おまけに、汗だくだ。
それに、何だか凄く僕に似ていた。
これだけは、少年という呼び名にしておきたい。
『いいからこっち来いって言ってんの!!!! さっさと来ないと殺すからーーーーーー!!!! 』
すると少年の横に立っていた……、これまた少年と同じ格好をして、汗だくな男の子が笑った。
もの凄い美少年だ。これは少年Aとでも言おうか。
『だってさ。さっさと行こうぜ。結衣菜がああなったら本当に俺達の事殺しそうだし。それに、ワンオンワンも程々にしねーと、ぶっ倒れるじゃん? 』
結衣菜 —————、だと?
『ああ、ったくしょうがねえな。もうちょいやりたかったのに。』
少年は悔しそうに言った。