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Re: 僕の涙腺を刺激するもの   ( No.302 )
日時: 2010/11/27 13:24
名前: 風菜 (ID: EpPczols)

第26章 「目覚めた時、広がる物」



「……っっ!!!! 」
恐ろしいくらいすばやい動きで、僕はベッドから跳ね起きた。

顔に手を広げ、息を整えた。
有り得ない程息が乱れていたからだ。

「い、今のは……っっ!!!! 」

あの夢の中で見た、少年が落ちる瞬間 —————……。











いや、違う。
あれは —————。













僕だ —————。










「なん……で……っ!!! 」

僕は頭を抱えた。








もう、とぼけるのはやめよう。
もう、現実から目を背けるのはやめよう。
もう、真実を知らないままでいるのはやめよう。






長い眠りから覚め、僕の胸に広がっていったのは、言われようのないくらい説得力のある確信。





そうだ、あれは……。






7年前の僕。
7年前の一琉。
7年前の結衣菜。
7年前の……。










零だ。










僕等はかつて、お互いをかけがえのない存在だと思い、いつも一緒にいた。

仲間だったのだ。









そして除々に頭が理解を示していく。

除々に、僕の記憶が蘇えっていった。











あの頃の記憶が —————……。