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Re: 僕の涙腺を刺激するもの   ( No.332 )
日時: 2010/12/11 11:21
名前: 風菜 (ID: 8CdZ5vnQ)

第30章 「本当の真実」



必死になって、俺は走った。
息が切れても、動きを止めなかった。

「ちょっ、伊吹、何処に行くの!? 」
俺の腕に引っ張られながら、結衣菜が聞いた。

「事実を調べに行くんだよ!!!!! 俺の家にな!!!!! 」
「何それ!? どういう事!? 」
「それはそのうち分かるから、今はとりあえず俺に付いて来てくれ!!!!! 」

そう叫んで俺は、家に帰る方向へと向かっていった。










————— 自宅 —————

「ちょっと来て!!!! 」
俺は急いで靴を脱ぎ、家に上がり込んだ。

そして階段を駆け上がり、自身の部屋に入るなり、ノートパソコンを開いた。

「結衣菜、入ってくれ!!!!! 」
俺はそう言いつつ、パソコンの電源を入れた。

「入ってもいいの? 」
結衣菜が問う。

「ああ、構わない。」
すぐさま返答した途端、俺はパソコンをインターネットに繋いだ。

そしてキーワードを打ち込んだ。












『泉杏香』










「えっ、伊吹、ちょっとこれ……。何で杏香さんの名前……。」
結衣菜が戸惑いの声を上げる。
まあ、無理もない。

だがその次に上げた声は、俺の想像通りだった。

「嘘……。何で……!? 」
そう言った結衣菜の目線の先には、















『キーワード、見つかりませんでした』









の赤い文字。












「やっぱりそうだったのか……。」
俺は息を吐いてから、目頭を押さえた。