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Re: 僕の涙腺を刺激するもの   ( No.381 )
日時: 2010/12/30 12:34
名前: 風菜 ◆feeLWMpK0E (ID: 6sQlqYA7)

「『『予測する力』を持っているからな』と、そう言いましたよね? 」
父親の顔の引きつりが、一層増した。

「驚きましたよ、私は。伊吹がそんな力を持っているなんて全く知りませんでしたから。思えば、幼少時代、伊吹はバスケ部でしたが、ディフェンスがうまかったですから。しかもそれを貴方が奪おうとしていただなんてね。だから私は必死になって思いましたよ。何とか伊吹を助けなければ……とね。だが貴方の次の言葉に、私は救いを感じました。」

私は目をつぶって言った。

「『フラッシュバックが起きたら、どうにもならない』……そう言った筈です。」

父親の目が見開いた。
「な……っ!!!! まさか、今になってそれが起きたとでも言うのか!!? 」

父親の反応に、私は笑った。

「ええ。その『まさか』ですよ。私だって驚きました。」

「じゃあ……、あいつは……!!!! 」
私は続けた。

「ええ。頭のいい伊吹ですから、すぐに嗅ぎ付けて来ました。伊吹は今、ここに来ます。貴方が手に入れようとしている伊吹の能力の事も、既に把握しています。勿論、その目的も……。」

私はなおも続けた。

「貴方が手に入れようとしている『予測する力』……。それを手に入れて、どうするつもりか? 」