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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re:僕の涙腺を刺激するもの ( No.53 )
- 日時: 2010/10/17 14:44
- 名前: 風菜 (ID: NhY/JZtF)
第4章 「才女の目的」
「私のIQの数値なんて、聞き飽きてるわ。」
水槻一琉は言った。
「それより君は、私がここにいる理由を考えてはくれないつもり? 」
彼女は笑った。
「ああ。僕は君の様に推測をして相手に聞かせるなんて事はしたくないんだ。今やった様に、僕は事実しか聞かせない。」
僕は右腕を机にかけるのをやめた。
「その言い方からして、まるで私が泉くんの胸の内を当てた事を悪く思っている様な言い方ね? 」
そんな風な事を言っているが、水槻一琉は変わらず笑っている。
「僕はそんな事を思わないよ。」
そう言うと、僕は近くにあった椅子に座った。
「それより僕は、君についての話を、君の口から聞きたいんだけどね。」
僕は笑った。
「明らかに話を聞く体制をとっておいて、その要望はないんじゃない? 」
そういう水槻一琉の口振りは、とこどなく弾んでいた。
「案の定、僕は話す側ではないんだ。」
「私も疲れてきたの。」
水槻一琉はそう言った。
「どこが? 」
笑って僕は聞き返した。
すると、彼女も笑った。
「いいわ。聞かせてあげる。ただし、短めに話すわよ。」
水槻一琉は窓の方に椅子を向け、体の向きも変えた。
「私が日本、そしてこの学校に来た訳を……ね。」
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