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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 僕の涙腺を刺激するもの ( No.96 )
- 日時: 2010/10/17 15:05
- 名前: 風菜 (ID: NhY/JZtF)
第11章 「庇う事」
なんなんだろう。
昨日から様子がおかしい。
動悸は早いし、複雑な、変な気持ちになる。
—————— 一体、これは何だ?
「おはよう泉くん。あれ、どうしたの? 」
朝、教室に来た水槻一琉が、机の上で頭を抱え込んでいる僕を見て言った。
「いや、別に、何でもな……。」
そう言いかけて顔を上げると、途端に水槻一琉の顔が目に映る。
「っ〜〜〜!!! 」
僕の動悸はより一層急加速し、僕は急いでまたさっきと同じ体制に戻った。
「大丈夫〜? やっぱりいつもと様子違うよ? 」
「いや、平気だ。気にするな。」
「そう? ならいいけど……。」
あまり納得していない感じなのが、声だけでも分かった。
それより気になったのが、、水槻一琉より少し離れた位置にいた、女子3人のグループだ。
僕と水槻一琉が話していたほんの数秒の間、そのグループの女子達はずっと彼女を睨んでいた。
そして今、自分の席について鞄から何か物を取り出している水槻一琉を見て、ヒソヒソと耳元で囁き合っている。
僕はその光景を見て、胸騒ぎがした。
—————昼休み—————
「水槻さん、ちょっと裏庭の方に来てくれない? 」
案の定、僕の予想通りの言葉が、あの女子グループのリーダーらしき奴から、水槻一琉へと飛んだ。
だが僕はその時、例の動悸の原因は、具合が悪いのだと解釈し、保健室で休んでいた。
—————裏庭—————
裏庭には、たくさんの野次馬がいた。
「アンタさあ、泉くんの何なの?? 」
3人の中の真ん中の女子が一琉に聞いた。
一琉はため息をついた。
「別に、何でもない。」
その言葉に、真ん中の女子はカッと顔つきを変えた。
「嘘言ってんじゃねーよ! じゃあなんで泉くんがアンタの事下の名前で呼んだりすんのよ! 」
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