コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: しつ恋 ( No.22 )
日時: 2010/06/21 20:04
名前: 蒼雅 ◆CwIDAY6e/I (ID: kx1LgPV4)
参照: http://loveandstar.blog27.fc2.com/

07 *思い出される過去

—四年前—

わたしが小学五年生の頃だ。
もともと、一人でいるのが好きで、誰も近寄れない雰囲気を出していたため、ほとんど誰も近寄らなかった。
その上、一部の女子から嫌われ、その陰口はすぐにわたしの数少ない中の一人の友達の耳に入り、友達はわたしから離れていった。
それからずっと本格的に孤独だった。
わたしはとても寂しく、一晩中泣いた夜もあった。
……友達なんて、すぐ裏切る。
持ってたって、何もいい事はない。

友達ナンテ、イラナイ。

_


ある日、わたしのいたクラスに転校生が来た。
その転校生は男の子だった。
名前は高橋翔。
スポーツ万能、勉強は出来る。
いわゆる、出来る君。
その上、かっこいいし、皆に優しく、モテる。
マンガから出てきたような存在だったので、皆から好かれた。
わたしとは無縁の人。
わたしはその人をほとんど意識しないようにしていた。
でも、高橋翔を……高橋君を意識する日がきた。
無縁だと思っていたのに、高橋君がわたしに話しかけてきた。





「おはようっ、麻村さん」





目を合わせることも、高橋君の友達が話題にもしてない、話したことすらない、このわたしの名前を知っていた。
その日、初めて高橋君を意識し始めた。
目線はいつも高橋君。
四六時中……寝ても覚めても高橋君の顔が浮かぶ。
ささいな会話でもトクンと心臓が高鳴る。





わたしにとっての初めての恋だった———————。





図書館で会っては、いろいろ話して楽、しそうに笑ってくれた。
わたしを嫌われ者扱いしない彼に、ますます惹かれていった。
人生で初めてこんな苦しくて、甘い思いをしたことはない。
わたしが唯一心を開ける相手だった。
その想いを募らせ、一年が経った。

しかし……。


「ねぇ、聞いた?高橋君……彼女、いるんだって……」



ショックだった。
しかも。



「お父さんの会社の都合で引っ越すらしいよ……」



あぁ、終わった。
わたしの初恋は実らなかった。
でも、どうしても、この想いを伝えたかった。
わたしは高橋君が引っ越す、三日前、クラスでお別れ会をした後に人生初の告白をした。
結果はわかっていた。
でも、どうしても伝えたかった。





「ごめんね……」





わたしは心臓が止まるかと思ったほど、ショックだった。





「でも、友達は変わりないよ。離れていても友達だからね……」





優しい言葉をかけてくれた。
わたしは少し涙を流して、精一杯の気持ちを伝えた。





「あ、あ……りが……とう……」





わっと泣き出す前に、逃げ出すようにその場を去った。
部屋に入っては、ベッドに行き、大声で泣いた。





友達を失った悲しさ……。

愛する人を失った悲しさ……。





決めた。
もう、本当に





「友達なんて、いらない。恋なんて、するもんか」