コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: アタシは今日も恋をする。(参照してください) ( No.10 )
- 日時: 2011/05/24 20:55
- 名前: ハルカ (ID: HijqWNdI)
Ⅱ【006】
何処・・・ココ。あたしはなぜか暗闇の中にいた。
————・・・。 ・・なに?後ろからなにか・・・
あたしは駆け出した。・・・裸足で。服もなぜか真っ白のワンピース。
ダメ・・・、つかまったら・・。・・・ヤバイ。
だけど闇は確実にあたしを追い詰めていく。
————イヤッ・・・!?
グイ・・ッ—— その瞬間、あたしは光の中へ引っ張られた。
瞳を開けるとそこには・・・————
「澪・・・?」
「三鷹?」
最初に見た姿は三鷹だった。
「よかったぁー」
あたしが目を覚ますなり三鷹はぐしゃぐしゃに頭を掻き、あたしが寝ていたベットに顔を伏せる。
「なんでいんの?」
あたしは昼食を食べたあと眠たくなって保健室でサボっていた。
だから、屋上で鈴菜とも三鷹とも別れたはずなのに。
「お前、魘されてたからさ・・・。まじ、ビビらせんなよ」
「質問に答えてっ・・!」
「ん?もう帰っからよ、様子見に来た」
言いながら三鷹はあたしの顔をそっと近くで覗き込む。
・・・・っ、近いな。
あたしはゆっくり体を起こす。顔が熱い・・・。
「熱あんの?」
「寝てただけだから何もない」
顔の赤さがバレてわざと顔を背く。そして頬に手を添えようとして、右手を上げようとした時・・・・
・・・・。あることに気付き右手に目線を向ける。
・・・・あたしの右手にもう一本手が生えてる・・。
いや、握られてるにちか・・・い。。。。
・・・その瞬間、澪の全機能が停止した。
「・・・澪?」
澪の異変に気付き、同じように澪が向いている方の視線に目を向ける。
「あ」ちいさく三鷹の声が漏れる。
二人全機能停止。その間、10秒ほど経っていた。
「わ、わりぃ・・・っ!!!」
ばっと三鷹は自分の添えていた右手を上げる。
あたしはなにも言えずに三鷹の顔を見ていた・・・。
三鷹・・・顔、真っ赤・・だよ?
挙げた右手で顔を軽く隠し、視線をそらす。
そして、もう一度視線をあたしに戻してきた。真剣な顔をして・・・・。
「澪・・・俺さ・・・———」
「かっ、帰ろ!!か、鞄とってくるっ・・・すね!!」
ぐちゃぐちゃな言葉を吐き捨て急いで保健室を出る。
——ガタンッ
保健室の前で壁にもたれながらズルズルと座り込んでしまう。
ヤバイ・・・。さっきよりもすごく赤くなってる。
いつのまにか熱くなった体。両手を頬に添えてあたしは気持ちを落ち着かせた。
何を言いたかったんだろ・・・?まさか・・・———
・・んなわけないか。あたしを好きなんて、絶対・・絶対にないよね。
いろんな男と付き合って、いきなり三鷹の事避けるんだもん。最低女だよ。
だから、落ち着け。
落ち着け・・あたし・・・————