コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: Because you were「貴方がいたから」 ( No.125 )
- 日時: 2010/08/26 10:37
- 名前: ハルカ (ID: q9W3Aa/j)
Ⅷ【033】
「澪ー!!席近いね!!やった☆」
あたしはうんといいながら、抱きついてきた鈴菜をはがす。
「えー、今日は朝から席替えで、澪が窓側の一番後ろ、
うちがその二つ前、進藤は廊下側の後ろから二番目になりました!!」
最近恒例にになってきたな・・・。コレ。
でもいつ見ても異様な光景だよ・・・・・。
「澪の隣の人、転校生かもねぇ」
鈴菜の声で少しだけビクっと震える。
・・・・時雨、君。 今日来るんだよね。ちゃんと喋れるかな?
だけど頭の中は昨日のことで頭がいっぱいだった。
もちろん、鈴菜、三鷹には話していない。
どうしよ・・・、ひとりでに顔が赤くなっちゃうよ。
その時・・・、
「HR始めるぞー。 今日は転校生を紹介する。入れー」
先生の声と同時に時雨君が教室に入ってきた。
教室が一気にざわつく。
「あの人、かっこよくない?」
「うん、めっちゃタイプなんだけどっ!!」
・・・うわー、すごい人気。時雨君かっこいいもんね。
しかも優しくて、一緒にいて楽しいし・・・性格も完璧だし。
きっと運動もできて、お父さん医者だし頭も良いんだろうな・・・。
「・・・澪、どないしたん?」
「おわっ・・!?時雨君!」
びっくりしたぁ、ボーッとしてたから・・・。 自己紹介終わったんだ。
「澪が隣で、めちゃくちゃ嬉しいわ」
「・・・ちょ、そんなっ!?///」
そんな、ズバッとストレートに言われても困りますっ!!!?
顔が赤くなっていくのが自分でも分かる。
時雨君はそんなのおかまいなしに笑顔で小さく呟く。
「好きやで」
「・・・・・・?!///」
時雨君っ!? やめてくれぇえ、恥ずかしいよ!!
心の中で必死に叫ぶ。 時雨君はその声が聞こえてるかのようにクスクス笑いながら、
「テレやさんやな」
といって、あたしの頭を撫でてきた。
けど、すぐには振り払わなかった。・・・ううん、 振り払えなかった。
その、撫でる手が、とても温かくて・・・優しくて・・———