コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ΨUnrealΨ ( No.170 )
- 日時: 2011/01/05 12:39
- 名前: ハルカ (ID: HijqWNdI)
PEACH FLOWER≫
いまある曲を聴いて、
どんな結末にするかやっと思いついたよ(*´Д`)=зフー
これから結構荒くなると思うよw(多分)
ほんじゃ、更新しマース!!
Ⅸ【039】
「おっはよー澪!!」
「おはよー鈴・・・ぐはっ・・・?!」
朝からテンションの高い鈴菜に抱きつかれ、思わず品のない声を出してしまった。
「進藤もおはよ!!」
「うす」
三鷹は言葉少なにそれだけ言うとスタスタと自分の席へ。
その様子に鈴菜はふんっと鼻を鳴らしたw
「ほんっと、進藤って澪以外には無愛想だよね。
まぁ、うちは慣れてるからいいけど」
そういいながらあたしを見上げる鈴菜。
「そうかなぁ?十分優しいと思うよ?」
あたしが微笑みながらそう答えると、鈴菜は出た!!とばかりに顔をしかめた。
「出た!!澪のノロケ!!」
「なっ・・・!ノロケじゃないし!ってか、早く離れて!!」
鈴菜を無理矢理引き剥がしてやっとのことで席についた。
「ふぅー・・・」
「はよ、澪。朝から大変やな」
鞄を置き、一息ついていると声をかけられた。
だからあたしはそれに返事をする。
「うん、・・・・毎朝本当・・・」
・・・・あれ?この声・・・・、
見覚えのある声にあたしは声のする方へ振り返った。
「時雨君・・・」
昨日のことが頭の中でフラッシュバックする。
あたしが何も言えないままでいると、時雨君は不思議そうに首を傾げた。
「どないしたん、澪?」
その言葉にはっとなり、あたしは思わず顔を逸らしてしまった。
あっ、・・・・目ぇ逸らしちゃったよ・・・・。
けど、あたしは心の中で首を振った。
ううん。忘れたのか自分?!昨日あなたは時雨君にキスされたんだぞ?!簡単に気を許すな!!
そんなことを心の中で呟きながら、黙々と道具を机の中へしまった。
その様子を何処か悲しい顔で見つめてくる時雨君には気付かなかった。
*
「えーじゃあ、ここの公式を・・・菅野!」
「えっ?!・・・えーと・・・」
授業中、あたしは時雨君と話さないよう頑張っていた。
それはあたしが毎時間、時雨君と楽しく喋って授業を過ごしていたからだ(自業自得)。
もちろん、バカなあたしは教えてもらうために話しかける・・・というのも例外ではない。
ど、どうしよう・・・・。数学絶対当たるからはやくここの公式解かないと・・・・!!!
あたしはわからなくて一人で勝手に慌てていた。
すると、隣からすっと手が伸びてきた。
「だから、この公式をその四角に当てはめて・・・、コレの大きさは○○cmやろ?
だから、こうなって・・・」
時雨君はノートに軽く解説を書き加えながら、あたしに分かりやすく教えてくれた。
「あ、・・・ありがとう」
「どういたしまして。・・・・わからんかったら素直に言ぃや?」
優しく微笑む時雨君に胸の奥がズキンとなった気がした。
その顔に直視できなくて俯いていると、
「じゃあココの答えを・・・・瀬田川!」
「え?ハイっ!・・・・○○cmです・・・?」
「よし・・・合ってる。じゃあ、解き方を立花!」
ふぅ・・・よかった。 あたしは安心して席に着いた。
隣では時雨君がクスクスと笑っていた。
「・・・・な、何笑ってんの?」
「いや、・・・なんで最後?や思て・・・」
いまだにぶくくと笑いを押し殺している時雨君。
あたしは呆れてノートに視線を落とす。
するとノートの端っこにある言葉が書かれていた。
その文字にあたしは目を見開いて、視線を時雨君に移した。
時雨君はというと、以前のような悪戯な顔を浮かべていた。
「お叱りはあとで聞くさかい、しかし・・・無視はかなり傷つくなぁ」
笑ってはいるが何処か虚ろ。
・・・・あたしそっくり。・・・嘘つくの下手だね。
——時雨君にはかなわないや・・・
あたしは深い溜息を吐いてから時雨君に微笑んだ。
「往復ビンタね♪」
「え?!それはナシやろ・・・?!」
「え?グーがいいの?しょうがないなぁ」
「ちょ、澪?!」
ケラケラと笑いながらあたしは時雨君の焦る姿を見つめた。
——ごめんな
ノートにはただ一言この言葉が書いてあった。
けれど、あたしはあることに気付いた。
その場所には何度か消しゴムで消したあとがあったこと。
ごめんねの一言を書くだけなのにこんなに悩むなんて・・・・
そんなのずるいよ。
許せないわけないじゃん・・・・・。
だって、ただ・・・ただ謝りたくて、傷つけたから・・・・
・・なんだろ・・・、言葉じゃ説明できないや・・・・。