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Re: ΨUnrealΨ ( No.179 )
日時: 2011/02/17 13:51
名前: ハルカ (ID: HijqWNdI)

Ⅸ【040】




んー・・・っ!!!今日一日、無事終了!!!

授業が終わり、久しぶりに屋上で思いっきり伸びをする。

今日は実行委員会もないし、フリーだ!!!

「澪ー、気持ちよさそうにしてる所悪いんだけど・・・」

「帰ろーぜ」

隣で苦笑しながら隣に来る三鷹。

「そうだね」

隣にいる三鷹を見上げながら頷く。

でも・・・・、久しぶりに一緒に帰れるし・・・。

帰るだけじゃ、嫌だな・・・・。


そんなあたしに気付いたのか、三鷹はあたしの頭を優しく撫でる。

「三鷹・・・・?」

「放課後デートでもすっか?」

「・・・ほ、本当?!行きたいっ!」

「よし、んじゃ行くか」

今度は手をさし出せれて、「繋ぎたい」と言ってあたしに笑いかける。

やることがいちいち可愛い奴。

そんな可愛い人は、あたしの彼氏。

「うん!」

微笑んで、あたしは差し出された手をキュッと握った。







「あ、プリクラ撮ろうよ!あたしたちまだじゃん!」

「えぇ〜?俺嫌なんだけど」

「いいじゃん!ホラ、行こう・・・!」

嫌そうな顔をする三鷹をズルズル引っ張りながら、プリクラ機へ。

三鷹は昔から写真を撮るのが苦手。そんなのはわかってるけど。

・・・・思い出に欲しいの。

気持ちが繋がった・・・、幸せな今を・・・・——



『いくよ〜!3−2−』

「三鷹!笑って笑って!」

「そんな急に笑えるかよ!」

『1−、バシャッ・・!』

「あははっ、三鷹すごい顔になったよ〜」

「ばっ、お前が!!」

「あ、ホラ次始まるよ!」



はしゃぎまくりなあたしたち。

久々のデート、すっごい楽しい!! あたしたちの笑顔は耐えなかった。









「楽しかったねぇ〜」

三鷹の一歩前を歩くあたし。いつの間にかあたりは真っ暗。

「ほとんどお前だけがはしゃいでたけどな」

「三鷹もはしゃいでたじゃん!」

納得のいかない言葉にくるっと振り向く。

三鷹は笑いながら「そうだな」と頷く。

そして不意に腕を引かれてキスをされる。

突然のコトで動揺を隠せない。っていうか絶対顔真っ赤・・・!

恥ずかしくて俯いていると、上から吹き出すような笑いが聞こえた。

このやろぉぉーーっ!!!!!

わ、笑わないでよ!!!と言おうと思って、顔を上げた瞬間、優しい笑みがあたしを魅了した。

月明かりに照らされた三鷹の笑みは、すごい綺麗で・・・・

瞳なんて今にも吸い込まれそう。

「可愛い」

「バカ三鷹」

そしてあたしたちは、もう一度唇を合わせた。


鈴菜、三鷹は無愛想じゃないよ。

すっごい優しくて、格好良くて、可愛いよ。

でも、鈴菜はその事は知らないんだね。


——澪以外には無愛想だよね。


それって本当かも知れない。三鷹のこの面はあたしだけのもの。

あたしだけの特権なんだ・・・・。



大好き、三鷹。