コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ΨUnrealΨ⇒後編突入☆ ( No.185 )
- 日時: 2011/03/10 09:17
- 名前: ハルカ (ID: HijqWNdI)
Ⅸ【042】
三鷹side
澪が窓を閉めて、目が合った瞬間・・・・
アイツが急に視界から消えた。
それに驚いて俺は全力でアイツの元へ急いだ。
教室近くの廊下で、澪を抱きかかえて走る押村を見つけた。
「押村っ・・・!」
腕の中の澪は苦しそうに、息をするのがやっとの状態だった。
澪・・っ、澪っ!!!!!
いきなりどうしたって言うんだよっ!さっきまで元気に俺に向かって笑顔を見せてたじゃねぇか・・・・!
驚きと戸惑いで冷静さを失ってしまう。しっかりしろよ、俺・・・!
「押村、あとは俺が・・——」
「今はお前が出る幕ちゃう!!俺がいるさかい、気にせんでえぇ!」
——は?・・・・・どういう意味だよそれ。
俺が出る幕じゃない??コイツ・・・なに言ってんだ・・・・。
冷静さを失ってる今のオレは、押村の言うことが理解できなかった。
むしろ、その言葉にイラだってしまった。
「ざけんなっ・・・!お前がいるから気にするなってどういう意味だよ!!」
コイツのイラだった発言に思わず声を荒げた。
「・・・・・そのまんまの意味や」
押村は涼しげに・・・、冷静にそう言うと、そのまま走り去っていった。
・・・・・・・。——なんなんだよ・・・・
なんなんだよアイツ・・・っ!!!!!!!
そのまんまの意味??
さっきの言葉、まるで俺の事“必要ない”って言ってるみたいだった。
いや、それ以外にその言葉の意味はねぇだろ??
フツフツと沸き起こる押村への劣等感。
ガンッ!!と壁を殴りつけたと同時に、拳に痛みがはしる。
「・・・・クソッ」
なんだよ・・・押村の奴。澪のコト・・・知った風に言いやがって・・・・。
廊下で座り込み、前髪をグシャッと掻き乱す。
もし、俺があの場にいたら・・・・
そんな考えが頭の中を何度も何度も行ったり来たり。
助けられなかった自分に、無力な自分に腹が立つ。
本当は、今すぐにでも押村の後を追って、澪の元へ行きたかった。
けど、それが出来なかった・・・・。
どうしてかって?
そんなの決まってる。
今の俺が行ったって、何の役にも立たねんだからよ・・・・。
澪、・・・・俺って必要ねぇのか??
押村の方が・・・いいのか??
どんどん思考がマイナスになっていく。
男のクセにだっせぇー・・・・