コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: Because you were「貴方がいたから」 ( No.78 )
- 日時: 2010/08/06 11:39
- 名前: ハルカ (ID: apTS.Dj.)
Ⅴ【023】
翌日
——ピンポーン・・・ ・・・ガチャ
「三鷹っ!!」
あたしは家の中から出てきた彼の姿を確認して抱きついた。
「・・——澪っ!!?」
三鷹はあたしが普段しないことをしたので顔を真っ赤にして焦っていた。
だけど、あたしにとっては今はどうでもいい・・・
だって・・・
「お母さんと・・・仲直りできたよ!!!」
「まじかっ!!」
このことを早く言いたくて仕方がなかったから。
三鷹もあたしと同じくらいに喜び、『よかったな』といって抱きしめてくれた。
そして、しばらくあたしを抱いたあと、鞄からあるものを渡してきた。
「・・・どうしたの?・・・コレ」
「仲直り祝い。お前、メロンパン好きだろ?」
・・・いつ買ってきたの、コレ。・・・確かにメロンパン好きだけどさ・・・
——フッ
「あははっ、メロンパンで祝われてもっ!!!・・・ちょ、お腹いたいぃ〜っ」
「何笑ってんだよ!何でもいいだろ!!・・・先、行ってるぞっ!」
「ちょ、待ってよっ!!」
照れる三鷹の背を笑いながら追いかけるあたし。
———ずっと、この生活が続けばいいのに・・・
「おっはよー澪〜♪」
机に荷物を置いた瞬間、鈴菜に思い切り抱きつかれた。
だけどいつまでたってもあたしは鈴菜をはがそうとしなかった。
そんな様子を不思議に思った三鷹が・・・
「何かあったのか?」
と聞いてきた。 その言葉に鈴菜は得意げに
「進藤ー。大事にしてやんなよぉ?」
「・・・なんでお前に言われなきゃなんねーの?」
「昨日全部聞いたのよっ!澪は、あんたのこと自分の事以上に・・」
「ちょ、ストーーップ!!!!」
あたしはすぐさま鈴菜の頭にチョップを喰らわせる。
「ひぃっだー」
「昨日の話は言わなくて良い。・・・調子乗るから」
痛む手をさすりながら席に戻る。しかし、三鷹がそれを制した。
「気になるじゃん」
「いっ、いいの」
三鷹の甘えるような声にドキドキしながらあたしは受け流す。
「なぁー」
「あぁ、もう!トイレ行く」
あたしはその場から離れて教室を出た。 ・・・恥ずかしさのあまり。
「・・・顔が熱い・・」
きっと赤くなってるんだ・・・
一回きり