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Re: Because you were「貴方がいたから」 ( No.88 )
日時: 2010/08/08 20:58
名前: ハルカ (ID: q9W3Aa/j)

Ⅵ【024】





教室へ戻ると鈴菜があたしに駆け寄ってきた。

「・・・澪っ!!」

「・・どうしたの?そんな慌てて」

あたしが教室を出たその数分に何があったんだ?

「渡り廊下で1組の佐山と抱き合ってたって本当!?」

「なっ—— !!」

なんでそれを知って・・・!

「本当なの?ねぇ、澪!!」

「違うっ!いきなり抱き寄せられてっ・・・」

あたしたちのやり取りを聞いていた近くの女子たちが口々に呟きはじめた。

「え?澪って佐山と別れたよね?」

「つか、進藤と付き合ってたんじゃないの?」

「違うでしょ、幼馴染みで仲良いだけでしょ?」

「えぇー、じゃあそれって・・・」

そしてその呟きから聞きたくなかった言葉を口にされた。

「【二股かけてるの】?」

「まじ?ねぇ、澪、まじなの??」

違う・・・違うよ・・。そういいたいけど口が開かない。声が出ない。

佐山とは別れて何もないけど、さっき渡り廊下であったことはまぎれもない事実。

前を見てみると三鷹があたしを見ていることに気付く。

・・・誤解されてる———

心臓が波打つ、息が出来なくて苦しい・・・。

「・・・澪?」

鈴菜があたしの異変に気付き、顔を覗かせる。

焦点が合わなくて鈴菜の顔がぼやける。・・・その時、

——バタッ・・!  「———澪っ!!!!」

あたしは倒れてしまい、意識を失ってしまった。