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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 憂鬱メアリー |ぼやける ( No.230 )
- 日時: 2010/07/18 23:39
- 名前: はるた ◆On3a/2Di9o (ID: L0k8GmDX)
暑い、暑い。そんな言葉が口癖になってしまうくらい暑さの続く夏休み。蝉だけは元気で、ミーンミーンと煩い泣き声を響かせている。小学生の頃は六時には起きて、毎日ラジオ体操に通っていた。ラジオ体操はいつも七月三十一日に終わって、最後まで休まず出ると何かもらえたのだ。さすがに中学に入ればもう行かなくなってしまったけど、当時のあたしは頑張って通っていた。
カラン、とガラスで出来たコップの中に入っている麦茶と氷が揺れて音を立てた。あたしの着てる白いワンピースが扇風機の風によってなびいて舞う。
縁側に座りながら、お母さんが切ってくれたスイカをむしゃむしゃと食べていた。今日も快晴、馬鹿みたいに太陽も元気です。
足を出し、庭の地面につけると熱を持ってて凄く熱かった。それは火傷するかと思うくらいだ。慌てて足を引っ込め、スイカを手にもちながら寝そべる。
「あーっついよー!」
誰も居ない縁側で一人叫んでみる。寂しく空気中に消えてった。『そんなに暑いだのなんだの言うなら、エアコンのついてる居間で食べればいいでしょ』お母さんはそう言うけど、違うのだ。あたしは縁側でスイカを食べながらごろごろするのが最高に好きなのだ。
蚊にくわれた足が痒い。隣の家からかな、風鈴の揺れる音がする。あーなんかカキ氷食べたい、イチゴシロップかけて、練乳もかけて。ブルーハワイも良いな、舌が真っ青になるけどまあいいや。そんなことを考えながら、真っ赤なスイカを齧る。カキ氷に負けないくらい、甘かった。
(サマーホリデイ)
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