PR
コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 白雪姫はりんご嫌い / 短編 ( No.290 )
- 日時: 2010/07/30 13:36
- 名前: 七海 ◆On3a/2Di9o (ID: L0k8GmDX)
大嫌いな数学を少しでも得意になるため、あたしは必死になってワークの問題を解いていた。クーラーのきいた、かなり冷えた部屋で。去年や一昨年まではこんな苦手をなくすなんてことしなくても、まあ良かったのだけどあたしは今年受験生だから、さすがに苦手を作ったまま臨むわけにいかず。
でもあたしって何で受験するんだろう。あたしの第一志望の学校は、偏差値は大体五十七くらいの専門科は無く普通科だけのまあありふれた学校だ。何でその学校に行きたいのかというと、偏差値が自分にあっているから。それだけだ。実力テストであたしはいつも大体偏差値は六十いくかいかないかくらいで、あまり挑戦はしたくないので少しレベルを下げた。母や父には「もっと上を狙ったらいいのに」と言われるが、あまり口出しはしてこない。
というかあたしは何で高校に行くんだろう。大学に行くため? じゃあ何で大学に行くのだろう。就職しやすくするため? 就職して、お金を稼いで、あたしはどうしたいんだろう。将来の夢も何も決まっていない、こんな中途半端なまま大人になるのだろうか。
半分以上が間違っていた数学の問題。どうして受験なんかのために、嫌いなことをしなくちゃいけないんだろう。どうして受験なんかあるんだろう。疑問はつきない。目的を持って受験する人が羨ましい、あたしはそんなものが無いから。好きなことが出来る高校に行けたらそりゃあ幸せだけど、それが将来就職するために結びつくか? ときかれるとそれは違うんだと思う。
あたしは一体何をしたいんだろう。間違いだらけの数学のワークの問題を書き写したノートは、修正のための赤いペンで彩られていた。
(高校受験)
今年受験生です……
美術科受験なんで、実技試験があるうわあああ…
PR