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Re: 不器用なつくり笑い。 ( No.23 )
日時: 2010/07/12 18:16
名前: めふぁ ヽ(´∀`) (ID: F/CIbMuI)
参照: ずっと見つめる  視線の先 。


「……あ」

机から顔を上げた時には、もう朝になっていた。

昨日、そのまま寝てしまったんだ。

外からは、
かすかに鳥のさえずりが聞こえてきている。

私は、軽く体を伸ばして、
大きなあくびをしながら、階段を下りた。


リビングへ行くと、

父がテレビを見ながら仕事の支度をしていた。


父の勤め先は、大工だ。
なので、帰ってくる時間などは分からなかった。

「ひより、早くしないと学校に遅れるぞ?」

頭にタオルを巻きながら、

父が私にそう言い放った。


私は、小さく頷くと、
ソファに綺麗にたたんで置いてあった制服に着替えた。

義理の母は、

怒ったような様子で、キッチンに立っている。


私は、そんな事もお構いなしに、

テーブルに置いてあるパンを一口食べ、肩にカバンをかけると、
駆け足で家から出て行った。


「あー、今日髪汚いよー」


昨日の夜、お風呂も入らずに、机に顔を伏せて
寝てしまったので、当然いつもより汚い。

でも、学校生活に変わりはないだろう。

また、雑用係だろう、
そんな気持ちを持ちながら、重い足取りで学校へ向かった。