コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- 第弐話「変人神様と落ちこぼれ」 ( No.7 )
- 日時: 2010/08/30 13:45
- 名前: 神村 ◆qtpXpI6DgM (ID: 3mln2Ui1)
第弐話「変人神様と落ちこぼれ」
どこまでも続く長い廊下。この神の世界という物は物凄く広く、この『執務舎』という建物だけでもかなりの広さで建物の造りも立派だ。昔の日本のお城みたいで。この建物の説明も要らないと思う。「読んで字の如く」だからだ。ああ、現実逃避もそろそろネタの限界が・・・。よし!頑張れ!私!
「あの……。質問いいですか?」
私は目の前に歩いている受付の人に声を掛けた。受付の人は周りを見渡して何かを確認した後、頷いた。
「私の師匠となってくれる人ってどんな人なのかなぁって」
「そうですね……。一言で言うとぐるぐる眼鏡の変人ですかね」
「ぐるぐるめがね?」
ぐ、ぐるぐるめがね……。ぷっ。おっと、笑っちゃいけない、いけない。
「ええ。謎が多い方なんですよ。実力は大変素晴らしい方なのですが。さ、ここの角を曲がって真っ直ぐ行くとその方の部屋へと行けます。後は一人で逝って下さい」
にこりと上を指差し、受付の人は言った。
「ちょっ!?今不吉な事言わなかった!??」
ニコニコと笑みを浮かべながら受付の人はぐいぐいと私の背中を押し、地獄の道(部屋へと続く道)へと押し込めようとする。
「ふふふ。気のせいですよ。さ、どうぞ〜」(棒読み)
「気のせいじゃない!!!さっき心配そうにしてくれたあんたはどこへ行ったーー!!?」
全力の大絶叫。うぅ・・・。もうやだ。私、仮にも女の子なのに・・・(泣)。
「さあ?さ、逝ってらっしゃい」
またもや不吉な事をぬかした受付の人はドンッと私の背中を押し、
「お気をつけて。神門さん」
と言って姿を消した。多分、神力を使って瞬間移動か何かをしたのだろう。
「うう・・・・。もう、こうなったら覚悟を決めろ!!来歌!!」
私はガッツポーズをきめて、気合を入れずかずかと細い廊下を歩く。何か隔離されているみたいだ。ここの執務室は。まだ昼なのにほんの少ししかないこの通路も薄暗い。そして今たどり着いた目の前の扉は大きく立派な造りをしているが、使われた歴史が長いからなのか妙な威厳をかもし出していた。
私が開けるのをためらっていると、
——バンッ ガンッ
「ッ〜!!?」
いきなり扉が開き、私の頭を強打した。痛い、物凄く痛いです!!主におでこが。涙目になるくらいに痛い。
私は声にならない悲鳴を上げ、その場にしゃがみこんだ。
「何をやっておる?お主」
私は声が聞こえた方向へ顔を上げた。