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第5話 ツンデレ魔王は用意周到。 ( No.12 )
日時: 2010/07/21 19:52
名前: 明 ◆bIhJ0C9VEw (ID: L1jL6eOs)

俺はヒリヒリする頬を撫で、魔王に問いかける。

「で?誰をどうスパイすればいいんですか?」

その質問にさも『当然だろう』とでも言いたげな声。

「勇者に決まってるだろう?」

勇者をスパイする魔王…だと?なんか魔王って意外と卑怯というか何と言うか…。

「しかし、俺、魔法も使えなければ、勇者がどんな奴か、どこにいるのかだって知りませんよ?」

さも、当然だろうという声が、また返ってきた。

「魔法くらい使えて普通だろう?」

そうか…やはりそうなのか。

「勇者の顔はウサが知っているし、勇者のいる場所へは、俺が転送してやる。それにモンスターネットワークで、全部の魔物に貴様のことは言っておいてある」

もんすたーねっとわーく…?

「魔王様、随分と用意周到ですが、もしかして心配してくださっていたんですか?」

俺の不意打ち的な質問に今度は『何を言うんだコイツ』的な声が返ってきた。

「そんなわけないだろう!!我はウサもいるしもし失敗されたcこdヴぉk」

なんかパニックになってるし。
俺はこの瞬間、やはりどこの世界でも魔王様はツンデレなんだなぁ、と感じた。