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第三話 何だかんだでスパイ任命 ( No.6 )
日時: 2010/07/21 21:10
名前: 明 ◆bIhJ0C9VEw (ID: L1jL6eOs)

「ほほぅ。なかなか殊勝な態度だな。」

クツクツと低い笑いは相変わらず聞こえている。

「本来ならばな、合成獣の餌とするんだがな。
ヒトであってもこの城に一人で、しかも丸腰で侵入する勇気、気に入った」

なんか気に入られた!?嬉しいけど、嬉しくねぇ!?

「そこでだな、取引をしよう」
「何でございましょう」

俺は土下座のまま相手の言葉に返事する。

「お前、今から俺専属のスパイな。」
「へ?」

思いがけない言葉を聞いた。

「ギブ&テイクだろ。俺は貴様の命を見逃してやろう。で、貴様は俺のスパイになる。簡単な話だろ?」

声のトーンで相手が笑っているのがわかった。
魔王ってホントにこういう自己中だったんだ。