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Re: とりあえず死んでください ( No.29 )
日時: 2010/07/11 20:28
名前: 灰猫 ◆vMsFzxQbBc (ID: Z5bWY0rP)

・story1-3



……

 キ ス ?

キスって、キスって……
え!?えぇぇぇぇえ!?


「いや、やはり死んでからキスした方がいいのでしょうか、あ、あなたはどっちが良いですか?」


キ、キキキキキッ!
キスってあれか!?魚じゃないほうの!?
恋人同士でやるというあの!?


「いや、あ、あああああ!?ちょっ、待て!」

「なんでしょう?」

「そ、そそそ、その!なんでキス!?つか、なんで殺すの前提!?」


いや、ちょっ、キスって……
って何変な事考えてるんだ俺!


「それは、好きだからですよ?好きだから私とあなたは永遠に繋がるのですよ」

「はぁ!?じゃあなんで殺すんだよ!」

「好きだから、私とあなたは愛を誓うキスをして、あなたが浮気などしないように殺すのですよ」

「うん、ごめん。意味わからん」

「ですから、私、浮気とか許せないので、そういうのをしないように殺すのです」


いや、ちょい待てよ
なんで殺す前提で浮気前提なんだよ!?


「もちろん、あなたを殺して私も死にますよ?さあ、私と永遠に愛し合いましょう?」

「ちょっ!待てよ!俺はお前なんか好きじゃねーし!それにお前!なんで俺が秘密見たからって好きなんだよ!」


こいつ目がマジだし!
殺る気満々だし!


「さっきも言ったじゃないですか、秘密を見られたから好きになったと」


いや、わからねーし
そんなんじゃなんで好かれたかわかんねーし!


「ですから、責任とって私をもらって下さい」


……?
もらう?は?
も、もらうってどういう意味だよ……


「も、もらうって?」

「お嫁に、ですよ?」


はぁ!?お、俺まだ結婚できる年齢じゃねーし!
え、ちょっ、よ、嫁!?
なに!?こいつ頭おかしいのか?!
って、こいつの勢いに飲まれてはおしまいだ、
もっと冷静にならなければ……


「いや、俺、まだ学生だし無理だし」

「ですから、そういう面でもとりあえず死んでください」

「はぁ!?」

「私は今すぐあなたと愛し合いたいのです、結婚なんて愛があれば口約束で十分、ですから私を愛して死んでください」


だめだ、こいつ、言ってる事がおかしすぎる……
話になってねーよ……
あー、なんか、逆に冷静になってきた


「待てよ、お前は俺を好きかもしれないが、俺はお前を好きじゃない」

「……え?」


「……え?」じゃねーよ
つか、驚く事じゃねーよ


「そ、そんな……あなたが私を愛してくれないと″愛し合う″とは言えませんわ……」


絶望に満ちた顔で驚く目の前の少女

はぁ……
もう帰りてー……
なんだんだよ全く……