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第二話『制服姿』

「ちか！」
柚子が急いで！とでもいうようにぱっぱと手を動かし私を招いた。
何？と聞くとあれ！と柚子は指差した。その先には…

「蒼井……！」
蒼井だった。蒼井は守岡や小学校の頃の友達と話している。
みんな制服は新しくなり、男の子もかっこいいっていうか中学生になったなと実感する。
だけど、蒼井は特別かっこいい。゛好きな人゛という威力は凄いなと思った。
蒼井だけ輝いて見えたし。
蒼井だけこんなにもかっこよく見えるし。
蒼井だけキラキラだし。
蒼井だけ眩しいし。
蒼井だけこんなにも似合ってるし。
……蒼井の制服姿を眺めていると、蒼井はこちらをちらっと向き、再び友達と話した。
目があった気がした。確かではないけれど。少しぐらい思ったっていいでしょう？これくらいなら。
蒼井と目があった瞬間、胸がどきっと高鳴って。それはすぐには治まらずに。
胸の高鳴りは治まらないままだと気付き、やっぱり好きなんだと実感した。

「………眩しいくらいに似合ってるよ！」

小さく呟き私は笑った。その声が君に届いたら。少しそう思った。