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第三話『新しい友達』

——　教室。
結局、柚子とも逢子とも水那ちゃんともちゆきともクラスが違うという運の悪い女。
柚子と逢子は同じクラスで１組。水那ちゃんとちゆきは同じクラスで２組。…蒼井も２組。
私は３組。１組と２組は上の階で同じ階なのに３組は下の階。なんて運がないのだろう？
……でもこれは全部頭のよさや性格で構成されているから仕方がないか。
私はそのことばかりを教室で席についても考えていた。
というか、３組にはあまり仲いい人もいず、何かしようと思ったらそれしか思い浮かばなかったからだ。

「３組だねーっ」
「だね！同じクラスとかラッキーだよね！」
２人の女の子の楽しそうな声を聞き、その声の源が後ろからだと知り、私は急いで振り返った。
２人の女の子はこちらを見て目をぱちくりさせた。…なんて言おう？

「こんにちは！」
そう早口で言うと前を向き戻った。…なにも言うことを考えていなかった…
緊張した。こんなにも初対面が怖いとは…恐るべしだ。
「こんにちは！」
１人の女の子が声を発すると、もう１人の子も返してくれた。
２人は出席番号が近く、１人の少し恥ずかしがり屋な子は宮田愛海。もう１人は櫻田かなみということが分かった。

「——　これからよろしくね！」

私はぱっと後ろを向くと、そうわざと笑って明るくした。