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Re: 笑顔空 / 中学編 ( No.4 )
日時: 2010/07/17 09:18
名前: ちか ◆M4/Y.eOuE6 (ID: oYpakyoC)

第一話『さくらのしずく』

君に出逢った小学5年生の春。
私は君の存在を知ってはいなかった。
君に出逢って間もない頃は、他の人の事を想っていて。
でも、もう君しか目には映らない。
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桜の木から、花びらがちらほらと舞う春。
中学校、初日にこんなに満開で、私は凄く。凄く嬉しいと思った。
「ちか!」と叫ぶのは海藤柚子。私の幼馴染である。
「柚子!」私も叫ぶと小さく手を振り近くへ寄って行った。
「制服似合ってるね!」とお互い褒めまくる。私は変な感じだけど、柚子は本当に似合っていた。
紺色のブレザーにチェックの鼠色のスカートは、少しださいけれど私達には綺麗で綺麗で仕方なかった。

「おぉ!ちかと柚子やっほ!」
1人の女の子がそう声を放つと、3人の女の子が私達に駆け寄った。
逢子!水那ちゃんとちゆきだった。3人とも小学校の頃からの友達。
逢子は明るくて髪の毛は長めの女の子。髪を一つに結んでいた。
水那ちゃんは真面目な女の子。髪の毛を少し上目に結んでいた。
ちゆきは明るい子。髪の毛を二つに結び前に出していた。
3人ともいい子で、私と柚子と逢子と水那ちゃんとちゆきでいることが多かった。

「みんな中学生だね!」

私達は大きな夢を持ち、確かに上を向いて進んでいた。

—— 小さな桜の雫が落ちた。