コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 恋って、難しいね ☆実話☆ ( No.30 )
- 日時: 2010/07/23 20:28
- 名前: 仁菜 (ID: 3JMHQnkb)
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宿泊学習が終わり、バスに乗り込んだあたし達。
バスの中では皆疲れてるのか、行きのときより静かだった。
あたしも少し疲れていて、うとうとしてた。
バスに乗って少し経ったころ、隣に座っている紗江が声をかけてきた。
「ねぇ、茅穂」
あたしは眠かった目をこすりながら身体を起こした。
「ん?何?」
「荷物邪魔だしさ、1番裏の席空いてるからそこに置かない?」
「うん、いいよ」
あたし達の足もとには大きい荷物と小さい荷物が1つずつ。
その中の大きい荷物だけ、空いてる後ろの席に置きに行こうと席を立った。
ちょうど今はトイレ休憩でバスは止まっている。
よし、今がチャンス。
荷物を持って、後ろの席に向かった。
後ろの席には、みんなの荷物がもう山積みになっていて、今にも落ちそうだった。
「折角だから、きれいにしようか」
あたしの提案に、紗江はOKを出してくれた。
みんなの荷物を2人できれいに並び替えた。
その時に、悠也くんと、同じクラスの男子が
「手伝ってやるよ」
と、一言言って手伝ってくれた。
「あ、ありがと」
少しびっくりしたけど、手伝ってくれたおかげで早く終わった。
全部の荷物をきれいにして、あたし達の荷物を置こうとした。
あたしが荷物を置こうとした時、
「貸して、俺が持ってやるっ」
「えぇ?お、重いからいいっ」
あたしは否定した。
折角そう言ってくれているけど、重いし、悪い気がしてきたから止めておいた。
でも—————
「大丈夫だよ、俺、男だもん」
いや、それは分かってます。
そんな事を思っていたら、
悠也くんはあたしの荷物をひょいっと持ち上げて、
紗江の荷物が置いてある隣に置いてくれた。
悠也くん、なんて優しいんだ君はっ!
「あ、ありがとう」
あたしは悠也くんの優しさにきゅんっときて、
席に戻った後も、ずっとドキドキがとまらなかった。
1泊2日の宿泊学習。
あたしは、悠也くんに少し、近づけたかな・・・?