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１１

英検から１ヶ月。結果が届き、帰りに先生から手渡しされた。

「茅穂、良く頑張ったね」
「え・・・」

結果表には「合格」の２文字が・・・。

う、う、嘘だ！！

「せ、先生！これ、本当にあたしのですか！？」
「そうでしょ？ほら、『鈴野茅穂』って書いてあるでしょ？」

おわぁぁぁ！！！！！

鈴野茅穂、やりました!

見事、英検４級合格しました!！


やったぁ！応援してくれたみんなに言わなくっちゃっ！


そんな気持ちで部室に向かった。

「あっ！茅穂、英検どうだった？」

最初に話しかけてきたのは亜理奈。

「見事、合格☆」

あたしは結果表を見せた。

「本当？！良かったね！！おめでとう！」
「えへへ、ありがとう！」

ちょっと、恥ずかしいなぁ・・・。

ひーちゃんも、部室に入ってきた。

「ひーちゃん！見て!茅穂、合格したんだよ！！」
「うわぁ！おめでとう！」
「ありがとう！！」

そしたらひーちゃん、思い出したように

「あ！！」

と大きな声で。

「どうしたの？」

あたしが言う。

「茅穂ちゃん、大変なの！！」
「え！？どういう事？」

あたしは、ひーちゃんの手招きする方へ向かった。

「あのね、明季ちゃんから聞いたんだけどね」

何々？明季ちゃんか・・・

「明季ちゃん、悠也くんと夏休み遊びに行こうかなぁって言ってたの！！」

まじですかっ！

「へぇ、明季ちゃん、以外に積極的なんだね」
「なぁんで茅穂ちゃんはそんなに動揺しないのっ！？」

「別に、明季ちゃんが悠也くんと遊びに行くなんて・・・勝手にすればいいじゃん」
「茅穂ちゃん、大丈夫なの？」
「・・・大丈夫だと、思う」

なんて嘘ーーーーーーー！！！

本当はめっちゃ動揺してます。

どうしようどうしようどうしようどうしようどうしよう！！！！！

明季ちゃんが、あの明季ちゃんが、悠也くんと遊びに行こうって言うなんて・・・！！

どうしよう！



鈴野茅穂、ピンチです。