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Re: COOL GIRL  ( No.103 )
日時: 2010/07/30 15:27
名前: ピーチ (ID: CejVezoo)

放課後———

「あっ・・やばっ・・本返すの忘れてた・・!!」

図書室から借りた本・・期限は、今日までだった・・遅れると、いろいろ面倒になる・・・・
だけど、今日だけは・・恵里奈を一人にさせたくない!!

「・・行ってきなよっ! ここで待ってるから、図書委員長期限守んないとうるさいからねっ!!! 早く行ってきなよ!!」

「でもっ・・恵里奈・・・」

「あたしは大丈夫!! ここで、今日の宿題してるよ!!」

恵里奈の強がってる姿・・

「三分で帰ってくる!! 絶対動くなよっ!!!」

あたしは急いで、教室を後にした・・



図書室・・

「委員長!! この本、返しと居いてっ!! お願いねっ!! 」

本来ならば、自分で返さなくてはならないのだが、今日はそれどころではない!! 早く戻らないと・・

『ちょっと、伊野上さん!! ちゃんと本棚に返して行きなさいよっ!!!!』

委員長の声はあたしの耳には届かなかった・・

急いで教室に戻った!!

「お待たせ!! 恵里奈っ・・・・・・・」

恵里奈の姿が何処にも見当たらない・・
まさか、予期せぬ事が・・

「くそっ!!!!!!!! 」

やはり、辞めておくべきだった!! 
自分の事ばかりを考えていただけに、ショックは大きかった・・・


あれから、5分は経っただろうか・・
未だ、恵里奈の姿が何処にもない・・・

教室にはちゃんとランドセルがあった
やりかけの今日の宿題・・

あたしの姿を見計らって、またあいつ等・・・
今度は何しようって言うんだよっ!!!

すると、同じクラスの女子が廊下で立ち止まっていた

「大変よっ翼ちゃん、恵里奈・・美由紀達につれてかれたわ!!!」

「それっ・・・どこいったか分かる!??」

しかし、それ以上は口を開かなかった・・

「お願いっ!! 教えて!! あたしの友達なの!! 何かあったらじゃ遅いの!!! 教えて・・!!!!!」

二人が頷いて、応えた

「屋上だよ・・翼ちゃんっ!! 気を付けてねっ あたし達は先生達読んで来るから!!!」

「ありがとうっ頼んだ!!」

屋上へはここからだと近い・・
恵里奈・・!!


その頃・・
屋上では・・・・・

『はいはいーーっ恵里奈ちゃん 汚いから、綺麗にしましょうね〜〜』

バケツ一杯の水が恵里奈の頭にかかる

「やっ・・やめてよ・・!!」

必死に顔にかかった水を手で拭いた・・
翼・・・
早く・・来て・

すると、ドアが勢いよく開いたーーっ
美由紀達は驚いて翼の所へ振り向く・・

「はぁ・・いい加減にしやがれ・・それ以上恵里奈に手出したら、多々じゃおかねえ・・・今すぐ出てけ!!」

汗だくになりながら、恵里奈がびしょ濡れな姿になっている事が確認できた

『あーーらっ 伊野上さん、どうしてここが分かったのかしら!? 良くもさっきはやってくれたわね〜〜 言っとくけど、あんたのはまだ終わってないんだから!!』

「じゅあー、なんであたしじゃなくて恵里奈になったんだよ!! いじめる相手はあたしだけで良かったじゃねえか!!! 」

『だって〜〜 あんた、全然詰まんないんだもん〜〜!! あれだけしたのに、普通に過ごして居るんだもの・・そりゃー飽きるわよっ!! 』

その言葉に、我慢が切れた・・
あたしは思いっきり、美由紀の顔を拳で殴った・・

「ふざけんじゃねえよ!! そんな理由で、あたしの大事な友達を傷付けんじゃねえよっっ!!!」

恵里奈の前に立つ・・
そして、着ていたジャンパーをそっと掛けた

「翼・・」

「大丈夫、あたしが蹴りをつける!! 恵里奈は其処を動くなよっ」

『何かっこ付けてんのよっバッカじゃないの!?』

そう言って、美由紀はお嬢様みたいな笑い方をした

「馬鹿はお前だろう・・そんなことも分かんないのかよっ!! そこに居る奴らは、みんなお前から逃げたいんだよっ!! でも、そんなことしたら、今度は自分たちがターゲットにされるから出来なかった!! 恵里奈はそれでも、必死になってランドセルについた黒い絵の具を、泣きながら一緒に落としてくれたよっ!!!」


そして、数人いた女子たちがあたしの方へ寄って来た・・

『翼、恵里奈・・ごめんねっ こんなにひどい事ばかりさせて・・・ あんな奴の言いなりになったばっかりに・・いじめていい人なんか初めから居なかったのに・・あたし達・・・・・』

謝る女子・・ 
一人になる、美由紀

『なっ・・何よ!! 皆してっあたしの事なんて、皆知らない癖に・・あたしがどんな目にあったか・・・分からない癖に・・・』

そう言って、美由紀はポケットから何かを取り出した・・・・っ
どうやら、包丁のようだ・・・

「あんたなんか・・死んじゃえばいいのよっっっ!!!!」

包丁を両手で持ち、勢いよく、あたしに向かって走ってくる!!!!

ここで避けたら、恵里奈に刺さってしまう!!
どうする事も出来なかった・・・

『翼ぁーーー危ないっ!!!」

グサッ・・・・





目を開けてみると、痛みを感じなかった・・
まさか・・

「恵里奈ッ!! 大丈夫かっっっ!?!?!? しっかりしろよっ!! 恵里奈っ!!」

あたしを庇って、恵里奈が包丁に刺されてしまった・・・

刺した本人は、放心状態になっている・・

「だっ・・大丈夫・・・平気だよっ!! それより、翼・・は大丈夫??」

「人の心配をする前に、自分をもっと心配しろよっっ!!! 」

持っていたハンカチを出血した脇腹に充てた・・・

『何してるんだ・・お前達!!! ・・・佐々木! 大丈夫かおい誰だこれをやったのは!!!!』

次々と、職員が駆け寄る・・・



やっと・・終わった・・・

だが、その結末は・・最悪な終わり方だった・・・・