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目を開けると、天井が上だった

「翼、大丈夫か!?　」

浩兄が声をかけた・・
どうやら、駆け寄って来てくれたようだ・・

「恵里奈はっっ!!　恵里奈の所に行かせてっっ!!　」

無我夢中でベットから降りようとしたら、浩兄は必死になって抑えた!!

「落ち着けっ!!　翼っっ!!　大丈夫だっ!!命に別条はないっ!!!　一週間入院するだけだっ　それより・・」

浩兄が急に真顔になり、距離は短くなる・・

「何で言わなかったんだ!　翼ずっといじめに遭っていたそうじゃないかっ!!　なぜ家の誰にも相談しなかったんだ!？　」

そんなことか・・

「近いからっ　どいてくれる!？　今日の事は全部あたしが悪かったの!!　謝りに行かなきゃっ・・・それと、あたしは相談するつもりは初めから無かったよ　抵抗しなきゃ悪化しないでしょ??　号室教えてくれる?」

「お前ってさ・・ホント素直じゃないよね　本当は怖かったんじゃないの??」

そう言って、あたしの手を握りながら、抱いた・・

「何したんのっ・・放してよっ!!　早く行かせてよ!!!」

抵抗するが、ビクともしない・・・
それどころかどんどん、力が入ってきている・・

「ごめんなっ翼・・お前をこんな酷い事に巻き込んでしまって・・・兄貴失格だなっ　ほれこれっ病室だ
分かっていると思うが、あんまり長いすんなよ　俺は外で待ってるから」

頭を軽く叩き、兄は出て行ってしまった


１４６号室・・ここか

コンコン・・

『どうぞ』

優香里さんの声だ・・
最初は戸惑ったが、二度目は扉を開ける事が出来た・・

「あら・・翼ちゃん・・もう大丈夫なの??」

心配そうに見つめている優香里さん・・

「はいっ大丈夫です　すいませんっご迷惑掛けて・・恵里奈は・・??」

優香里さんは軽く微笑んだ・・

「全く、この子ったら、本当に心配かけるんだから・・　傷は浅かったから、一週間すれば元どうりになるわ!!　」

それを聞いて、少し安心する・・
あたしを庇ってくれた恵里奈・・・・

目を覚ましたら、何されるんだろうな・・