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さっきの出来事から数時間経ち、もう既に空が暗くなっていた。

森から降りてきて、数分…

「それじゃーー翼、あたしもう行くね!!」

恵里奈が笑いながら言う。

さっきの恵里奈とは違って、凄く素直だった。

「おう、またな!!」

手を振りながら、恵里奈の姿はだんだん遠くなるにつれて、何故か心が痛くなってしまった…。


「さてと……。」

一段落ついたところで、あたりを見渡す…。

「ここは…どこだ!?」

…っと尋ねるものの、周りには誰もいない。

恵里奈に引っ張っれて来てしまったのだから、いや…日本に来てまだ慣れていないからか…。

ため息をついた後に、仕方が無くバックから携帯を取り出し、祐兄に電話する…。

「もしもし？　祐兄？　迎えに来てくれる？」

「えっ？　どうしたの？？　迎えの車来てないわけ!?」

何も知らない祐兄が、会話の中で凄く焦っている…。

「違う違う!!　……。」

「どうした!?」

「道に迷った!!」

電話越しで大笑いする祐兄…。

アメリカではそんな事一度もなかったのに…あたしに限って、そんな事無いと思っていたが…。

「分かった、今から向うからそこ動かないでよ!!」





それから、数分後……。

携帯についているＧＰＳのお陰で、無事家に帰る事は出来たのだけれど…。

ひょっとしたら、恵里奈…あたしをからかったのか!?