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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ☆星の子☆ ( No.31 )
- 日時: 2011/10/01 21:09
- 名前: (朱雀*@).゜. ◆Z7bFAH4/cw (ID: EZ3wiCAd)
2章 13話「天文学部」
放課後。
「天野ー、新入り連れてきたって本当か?」
部室に入ったとたん柊先輩がズイッと近づいた。綺麗な瞳がキラキラと輝いている。
私は得意そうな顔を作って、まるで自分のことみたいに胸を張った。
「成績優秀、スポーツ万能、おまけにイケメンな男子ですよ。」
「如月光聖です。これからよろしくお願いします。」
柊先輩は品定めするようにじっくりと光聖君を見る。そして、コハク色の髪に目がとまった。
その視線に気がついて、楓は目をハートにして言う。
「染めているんじゃありませんよ。彼ハーフなんです。」
私はその言葉を聞いて、
「どこの外国人のハーフがこんな髪を持つのよっ!」
と言ってやりたかったが、ぐっと我慢した。なんて言ったってこう話したのは、自分なのだから。
怪しいところ満載だけど、柊先輩は気軽に「よく来てくれた!」と迎えてくれた。
「おい、愁。お前もあいさつしろ。」
柊先輩は気分良さ気に鼻歌交じりで横にいた親友の肩を叩く。艶のある黒髪にすらりとした長身の、何時も手には本がある、望月愁先輩。
愁先輩は柊先輩の友達で、ちょっと変わった読書家だ。多分明日地球が滅亡すると聞いても本を手に持っているだろう。
「ん、後で。」
そう言って望月先輩はまた本を読み始めた。
後とは何時を指すのだろう? 後でと言いながら、結局挨拶なしに帰ってしまう気がするのは私だけではない筈だ。
「面白い部員たちでしょ。」
私はくすりと笑って光聖君を見た。
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